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『あの子たちには、悪い事したな…』
約束してたのに、彼らに言わずに破ってしまった。
明日も行くと言ったのに。
まあほぼ彼方から無理矢理なところもあったけど。
『呪霊の、気配は…』
かなりの数、いるとは思う。
けど、どれも低級だ。
やはり田舎だからか。
この辺りは、あまり建物がない。山の麓に何か施設のようなものがあるだけ。
先程、学生らしき人を見たから、合宿か何かをやっているのかもしれない。
信ちゃん。会うべき、だろうか。
兵庫にはきてしまった。任務だから。
でも、信ちゃんに会うために任務に来たのではない。
自分の感情に流されるな。
私は、呪術師だ。
そうだろう。
*
山にいた、ある程度の呪霊は祓った。
そして思う。
私が来るほどの任務か?
私は、一級だ。
それなりの強さを持つ呪霊がほとんどだ。
だけどいたのは3級、2級程度。
こんなの真希たち、兵庫ならば、京都校の奴らに任せればいいのではないか。
何故、私がわざわざ東京から?
まさか、まだ見つけてないだけ?
だとすると厄介だ。
こんなにも、呪力を隠すのが上手いとするとおそらく特級。
厄介だ。
『さあ、どう来る。』
結局その日は遭遇する事なく、私はホテルに向かった。
その時、既に彼との再会は近づいていた。
そんな事、私はまだ知らない。
「虹ちゃん?」
一人の男が、そう呟く。
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作者名:杏 | 作成日時:2021年12月6日 13時