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赤「その人って…稲荷崎の主将ですよね?」

『うん。』

黒「俺も名前は知ってるけど、詳しくは知らねえな。試合出てるの見たことないかも。」

『私も、今の信ちゃんのバレーは見たことない。私が見たのは10年も前だから。』

月「10年前…幼馴染とかですか?」

『うん、そう。ずっと、一緒だった。これからも一緒だと、思ってた。』

黒「思って"た"?」

木「どういうことだ?」

『…10年前、事情があってね。私は彼と離れた、この東京で過ごすことになった。』

日「事情ってなんすか…?」

『…それは、君たちには言えない。』

黒「…まあ、そうだよな。俺たちまだ会ったばっかだもんなあ。」

『うん。』

木「ってことは!仲良くなれば教えてくれるってことだよな?!」

ん?

『うん、ちょっと待ってね。どうして「うんって言った!」』

おい。

木「よっしゃ!じゃあ仲良くなるしかねーな!日向!」

日「うっす!」

月・赤(あーあ…)

木「明日も来てくれよ!虹!」

呼び捨て…まあいいけど。

『明日は来ないよ。今日は仁花ちゃんが大変そうだからたまたま来ただけで…』

木「そんなこと言うなよー!お前らも来て欲しいよな!?」

黒「明日も待ってマスネ^ ^」

日「楽しみっす!」




な ん で ?






私はなんだかんだ明日も来ることになった。

その帰り道、なぜ断れなかったのかと何度も後悔した。

そして、大事なことを一つ忘れていたことに気づいた。


『あ、五条先生のおつかい…』

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作者名: | 作成日時:2021年12月6日 13時

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