また明日。《6》

♯269 ページ19

陸「ふふっ、同じ？(笑)」


抱きしめる腕が緩んで、すっごく優しい声で
“好きだよ”って言ってくれた

“私も陸くんが好き”って伝えると
ゆっくり顔が近付いて来た
目、瞑っていいんだよね？また途中でやっぱりやめたってなんないよね？
あれ？いつ目を瞑ればいいんたっけ？
緊張からか、さっき出来たことが出来ない


陸「……嫌だった？」


A「あっ、違うのっ(汗)やり方、忘れた……目を瞑るタイミングを見失った…」


陸「何それ(笑)そんな事ある？(笑)じゃあ……今もう目瞑っちゃって」


A「今？もう？」


陸「うん」


陸くんの言う通りに目を瞑ると、その瞬間唇が触れた
あまりにも一瞬過ぎて、目がバチって開いてしまったけど、それでもまだ陸くんがキスを続けるからもう一度目を瞑った

頭がぽ〜っとする
尊人さんの時とは全然違う暖かいキス
今思えば、尊人さんとのキスは、その後始まることへの導入剤みたいなもので
ただ抱き合って、キスして…ってのが無かったし、私もそれを疑問に感じた事が無かった

抱きしめ合ったりキスするのって、心が満たされるし、幸せなんだね


陸「あーマジ幸せすぎて……泣きそ」


A「私も……でも全然まだ信じられないかも。実感がない。幸せすぎる」


幸せなのに、まだもっと求めてしまう
どうして欲って次から次へと湧き出てくるんだろ…？


A「今度は朝まで一緒にいてくれる？」


陸「それさぁ……今言おうと思ったのに〜」


A「えー…言って欲しかったなぁ…(笑)」

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