1人の夜 ページ46
萌云 side
お兄ちゃんたちと別れ、1人楽曲制作をしている時、清掃員さんがやって来た。
「すみません、掃除させて貰っていいですか?」
「あ、お願いします。出てましょうか?」
「いえ、大丈夫…」
そんな話をした気がする…けど…
いつの間に寝ちゃったのだろう。そして、ここは何処?身体を動かそうとした時、足の方から金属音がして、違和感を覚えた。
ベットの柵と、足が手錠で繋がれていた。何とか外れないかと足を動かすと、大きな金属音と共に痛みが走った。
「目が覚めたみたいだね」
ニヤリと笑う男が、近付いてきて、頭を撫でようとする。
「やめて…」咄嗟にその手を跳ね除ける。
「相変わらず、生意気だよね。自分の立場分かってるの?ここには、大好きなお兄ちゃん達は居ないんだよ?助けて貰えないんだよ?(笑)」
勝ち誇ったようなその男は、懲りもせず、頬を撫でようとするのだけれど、反射的にその手を払い除けてしまう。それでも、逃げれる距離はそんなになくて、壁に追いやられる。
「俺から逃げられるとでも思ってるの?(笑)」
不敵に笑うその男に、恐怖感を覚える。それでも、嫌なものは嫌な訳で、何とか逃げようと試みる。
「往生際悪いね。本当にくそ生意気。いつまで、そうやってられるだろうね?助けなんて来ないんだから。君はずっと、俺と過ごすんだよ?これからここで」
そんなことを言われても、どうやったら逃げ出せるのかってことだけを考えていた。
「まー、今日はそんな態度でも許してあげるよ。1晩、今後どうすべきか、考えるだね」
そう言って男は部屋を出ていった。
右足だけは、柵に繋がれているけど、それ以外は自由な身体。でも、動ける範囲は限られている。
どうしたらいいんだろう?
逃げ出す為に武器になりそうなものは何も無い。そんな事実に、心が折れそうになる。
お兄ちゃん…
臣にい…
助けて…
何処にいるのかも分からない、この1人の部屋に閉じ込められていると、必要以上に弱気になる。
泣き喚きたいそんな衝動に駆られるけれど、最後の最後に負けず嫌いな萌云が顔を出し、泣けなかった。
絶対に負けない…
きっとお兄ちゃん達が助けてくれるから…
何とか気持ちを繋ぐけれど、そんな気持ちも長く続かず、またすぐに弱気になる…
そんな、ゆらゆらと気持ちが揺れる夜を、過ごした
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mia(プロフ) - ユキさん» こんにちは。本当に、楽しみですね。 (2020年11月25日 17時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - みぃー姉さん» いつもありがとうございます。もう少しハラハラする時間が続きそうです。また、夜にでも続きを更新しますので、お待ちください。 (2020年11月25日 17時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - miaさん» 今日ベストアーティスト21時に三代目22時にEXILEなので新曲歌うから楽しみですね(〃艸〃) (2020年11月25日 10時) (レス) id: 5f63e3cc55 (このIDを非表示/違反報告)
みぃー姉(プロフ) - miaさん、おはようです。早速、更新話を含めて読み返して読んじゃいました(*^^*)臣くんも啓司くんもハラハラですね。夢主ちゃんと早く再会出来るといいのですが(苦笑)これからどんな展開が待ち受けているのか私もモヤモヤしちゃってます(笑) (2020年11月25日 10時) (レス) id: e19288caf1 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - ユキさん» 紅白、もう出ないんですかね。音楽番組に出てくれるのは嬉しいですよね。 (2020年11月23日 15時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mia | 作成日時:2020年6月10日 17時