ラストシーン ページ41
オミ side
最終回、凛花への恋は実るのか…楽しみに開いた台本は白紙だった。
「え?印刷ミス?」
萌云のも白紙だったのか、萌云が声を上げる。
「いえ、印刷ミスではありません。どんな結末を迎えるのかは、萌云さんに決めて貰うことになりました。萌云さんが演じる中で、凛花ならこういう答えを出すのではないか?と思う答えをお兄ちゃんに伝えてもらう所から、全てアドリブでお願いします」
「え??」
この短時間に2度目の驚き。
「それから、どちらに転ぶのかは、口外しないでくださいね?最少人数で撮影して、編集しますので」
「あの…ここの部分はドラマの中で1番大切な所だと思うんですけど、そんなに大切な所、萌云の思いで決めるとか荷が重すぎます」
監督さんにも、臆せずちゃんと想いを言葉にする萌云に
「萌云さんだから、想うことがあるんじゃないかと思ってね」
萌云だから思うこと?いや、萌云と凛花は違うじゃーーーん
って俺の横で頭を抱えてる。その姿は可愛いんだよ。でも、確かに最後の最後にアドリブって、俺らに何を求めてるんだよ…。そんな思いと、萌云が演じる凛花は、どんな答えを導き出すのだろう?それに対して俺はどんな風に答えるのだろう?多少の興味が、俺の心に芽生えた。
そして、少しずつ共演者さん達がクランクアップしていく中で、遂に残ったのは俺と萌云だけ。つまり、残されているシーンは、白紙の台本部分のみとなった。
そして、本当に最少人数しか居ないところで、撮影が始まろうとしている。この先、どんな風に展開していくのか、俺にも分からない。なぜなら、この件に関して、萌云とは何も話してないから。話す機会は勿論あったけど、敢えて二人共がこの話には触れなかった。きっと、その方が良いと思ったんだろう。
「お兄ちゃん…」
「ん?」
「今、いい?」
「あー、いいよ」
「お兄ちゃんと、血が繋がってないとか…正直今でも信じられない。だって、ずっとお兄ちゃんだったから…お母さんに言われたの。1度でも、お兄ちゃんじゃなかったらって思ったことがあるなら、その気持ちを大事にしなさいって」
そこで、言葉を切った凛花。暫くの沈黙が続く。
「でも、お兄ちゃんじゃなかったらっていう感覚がよく分からない…」
「そっか…変なこと言って、ごめ…」
「でもね…」
これ以上聞きたくなくて、終わりにしようと紡いだ言葉を遮った凛花。
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mia(プロフ) - ユキさん» こんにちは。本当に、楽しみですね。 (2020年11月25日 17時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - みぃー姉さん» いつもありがとうございます。もう少しハラハラする時間が続きそうです。また、夜にでも続きを更新しますので、お待ちください。 (2020年11月25日 17時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - miaさん» 今日ベストアーティスト21時に三代目22時にEXILEなので新曲歌うから楽しみですね(〃艸〃) (2020年11月25日 10時) (レス) id: 5f63e3cc55 (このIDを非表示/違反報告)
みぃー姉(プロフ) - miaさん、おはようです。早速、更新話を含めて読み返して読んじゃいました(*^^*)臣くんも啓司くんもハラハラですね。夢主ちゃんと早く再会出来るといいのですが(苦笑)これからどんな展開が待ち受けているのか私もモヤモヤしちゃってます(笑) (2020年11月25日 10時) (レス) id: e19288caf1 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - ユキさん» 紅白、もう出ないんですかね。音楽番組に出てくれるのは嬉しいですよね。 (2020年11月23日 15時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mia | 作成日時:2020年6月10日 17時