撮影中のひとこま ページ38
オミ side
配役変更があったりしたけど、撮影も再開された。うん、されたんだよ。でもな、俺はとてつもなく不機嫌なのである。
「ねー、その先輩ってどんな人なの?」
母さんが、嬉しそうに凛花に質問する。父さんと俺は気にしてない振りしながらも、凛花の答えを待っている。
「んー、そんなに良くは知らない。優しい人だとは思うけど」
「あ?よく知らねー奴とデートするのか?」
「デート?友達が彼と2人きりは恥ずかしいからって、その彼のお友達と付いてく事になっただけだよ」
「ダブルデートってやつか?」
「どうしてそーなるのよ」
あのさ、そんなの口実に決まってるじゃん?その先輩とやらが、凛花の事、好きだから 2人が協力してるって事だろ?
「普通にそーいうことだろ?」
「デートって、好きな人同士がするものでしょ?そもそも、凛花の事そんなに知らない先輩が、そんな感情持ってる訳ないじゃん(笑)」
鈍感!!!危機感持てよ!!!
ってな訳でご機嫌斜めな、お兄ちゃんなのです。あー、むかつく…。なんて思ってたら、いつの間にかカットがかかってたみたいで、
「臣にい」って笑顔の萌云がいた。ふは。撮影、放棄して帰りたい気分。
凛花も鈍感なんだけど、萌云は輪をかけて鈍感なのよ。共演者は勿論、スタッフまでもが、目をハートにさせてるのに、全く本人は気づいてねーの。誰彼に優しく微笑むなっての。
なんと言うか…萌云と共演するのはいいんだよ?でもさ、あいつはモテモテな役だし、人当たりの良さから、スタッフからも、愛される。嬉しくもあるけど、俺の妹なんだぞって言う、変な感情が俺の心を支配していく。
役でも、告白されるシーンとか見たくねー。なんて思う俺は、本当に好きな人が出来たと言われたら、どうなるんだろう?例えば、妹さんを下さいとか言われたら、心から祝ってやれるのだろうか?
もしも、俺らの妹としてでは無く、父さんや母さんの知り合いの子として出会っていたら、どんな風になっていたのだろう?いや、だとしたら、あいつはきっとこんなにも俺らに甘えてはこないだろう。俺も、こんなにも、守りたいと思わなかっただろう。
「ねーー、臣にい。臣にいってばーー」
ほら、こんな風に、少しばかり物思いにふけってると、心配そうに、でも拗ねた風に俺の顔を覗き込んでくるのは、妹だからなんだろう。
114人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mia(プロフ) - ユキさん» こんにちは。本当に、楽しみですね。 (2020年11月25日 17時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - みぃー姉さん» いつもありがとうございます。もう少しハラハラする時間が続きそうです。また、夜にでも続きを更新しますので、お待ちください。 (2020年11月25日 17時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - miaさん» 今日ベストアーティスト21時に三代目22時にEXILEなので新曲歌うから楽しみですね(〃艸〃) (2020年11月25日 10時) (レス) id: 5f63e3cc55 (このIDを非表示/違反報告)
みぃー姉(プロフ) - miaさん、おはようです。早速、更新話を含めて読み返して読んじゃいました(*^^*)臣くんも啓司くんもハラハラですね。夢主ちゃんと早く再会出来るといいのですが(苦笑)これからどんな展開が待ち受けているのか私もモヤモヤしちゃってます(笑) (2020年11月25日 10時) (レス) id: e19288caf1 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - ユキさん» 紅白、もう出ないんですかね。音楽番組に出てくれるのは嬉しいですよね。 (2020年11月23日 15時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:mia | 作成日時:2020年6月10日 17時