撮影秘話 �� ページ21
ﾉﾌﾞ side
帰りたいとまで口走った萌云ちゃんは、ｽﾀｰﾄの声がかかるまで、自信なさげだった。それなのに、いざ始まってみると、豹変した。
仕事になったら、ｽｲｯﾁ入ると思う
そう言ったｹｲｼﾞさんの言葉の意味がこの時初めて理解出来た。
何この自然な涙…。
病名を告知され、最悪のｼﾅﾘｵだって聞かされている凛(萌云)は、人前で泣く事も、取り乱す事もしなかった。入院生活だって、困らせる事もせず優等生。それでも、心には思う事だってある。空を見たいという初めての主張を、受け入れた主治医である俺は、屋上に凛を連れてきた。暫く空を黙って見上げていた凛は、俺に背を向けて静かに泣いていた。
｢凛？｣
声を掛けた俺に、我に返ったのか、涙を隠そうと必死になってる。そんな凛を自分の方に向かせ、そっと零れ落ちる涙を指で掬い上げる。
｢なー、凛？そんなに感情を抑えなくていいんだよ？｣
｢んーん、大丈夫…｣
｢嘘つけ。大丈夫な訳ないだろう｣
｢大丈夫って言ってないと、病気に負けちゃいそうだから。泣いて、叫んで、取り乱して治るならいくらでもそうする。でも、ﾀｲﾑﾘﾐｯﾄがあるなら尚更、悲しい、辛いだけで終わりたくない。パパにもママにも笑ってて欲しいから｣
何とも切ないんだけど、力強く言葉を繋いだ凛はもう泣いてなかった。そして、もうさっきまでの凛はそこに居なかった。
ｿﾝﾅﾆ ｶﾞﾝﾊﾞﾘｽｷﾞﾙﾅﾖ
そんな言葉すら口に出せない俺に
｢先生ありがとう。もう大丈夫｣
そう呟いた凛はもう空に背を向けていた。
彼女の世界に惹き付けられたのは、俺だけじゃないのだろう。ｶｯﾄがかかっても暫く皆無言だった。その事が不安になったのか
｢あの…｣
｢あ、違う違う。惹き込まれたんだよ｣
そんな監督の言葉を不思議そうに聞いてる萌云ちゃんがそこに居た。本当にさっき演技してた子とこの子は同じなんだろうか？どうして、これだけ人を惹き付けられる演技が出来るのに、不安そうにするのだろう？もっと、自信を持っても良さそうなのに。
それから、幾つかのｼｰﾝの撮影を終え休憩となった。
｢萌云ちゃん、ほら行くよ｣
｢何処へ行くんですか？ｽｽﾞｷさん｣
｢何処って、ご飯だよ(笑)。ていうかね？ﾉﾌﾞでいいよ？｣
｢いやいや、先輩さんにそれは無理です｣
飯の話はｽﾙｰしてるけど、お構い無しに手を引いてｹｰﾀﾘﾝｸﾞの場所に連れていく。
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mia(プロフ) - ユキさん» こんにちは。本当に、楽しみですね。 (2020年11月25日 17時) (
レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - みぃー姉さん» いつもありがとうございます。もう少しハラハラする時間が続きそうです。また、夜にでも続きを更新しますので、お待ちください。 (2020年11月25日 17時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - miaさん» 今日ベストアーティスト21時に三代目22時にEXILEなので新曲歌うから楽しみですね(〃艸〃) (2020年11月25日 10時) (レス) id: 5f63e3cc55 (このIDを非表示/違反報告)
みぃー姉(プロフ) - miaさん、おはようです。早速、更新話を含めて読み返して読んじゃいました(*^^*)臣くんも啓司くんもハラハラですね。夢主ちゃんと早く再会出来るといいのですが(苦笑)これからどんな展開が待ち受けているのか私もモヤモヤしちゃってます(笑) (2020年11月25日 10時) (レス) id: e19288caf1 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - ユキさん» 紅白、もう出ないんですかね。音楽番組に出てくれるのは嬉しいですよね。 (2020年11月23日 15時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mia | 作成日時：2020年6月10日 17時
