お兄ちゃんの小さな反乱 ページ9
オミ side
兄ちゃんがヒロさんに 電話しに言ってる間に、マネに連れられて希愛が戻ってきた。左手首には包帯が巻かれてて痛々しい。俺の視線を感じたのか
「大袈裟だよね」なんて無理して笑う希愛。
「なー?何があったのか、教えてくんね?」
「ん…」
言うべきなのか迷ってるのか、変な沈黙が流れる。
「お、希愛」
「お兄ちゃん。お仕事は?」
「ん?終わったよ」
「お疲れ様」
「さんきゅ。薬貰ってきたし、終わってるなら帰ろ?疲れたろ?」
「帰る…」
「ふふ。それより、痛みでてねーか?」
「いた…く…ない」
いや、痛いんだろ?(笑)。
「そ?でもまぁ、薬は飲まねーとな?」
「え?いらない…」
「ふぅーん。じゃ好きにしな」
さっさと、車に向かう兄ちゃん。痣の事を聞いても何も話してくれなかった希愛。階段から落ちたと聞かされ、もしかしたら落とされたかもしれない、そんな疑惑を拭えないまま、病院に駆けつけたら、自分で傷つけられないところに切り傷があると、医者に告げられる。そんな俺らの気持ち、希愛には分からないだろう。おまけに苦手だからという理由で要らないという、そんな一連の行動に、ついに兄ちゃんが背中を向けた。
物凄く不安そうな顔をする癖に、何かを迷ってる希愛。踏ん切りがつかないのか、沈黙のまま家に帰りついた。重苦しい空気が流れる中、希愛は俺らの前に現れなかった。今日は無理かと思った時
「お兄ちゃん…」
「痛み止めなら、そこにあるよ」
多分ちゃんと話をしようとしたんだろうけど、兄ちゃんに拒否されて、戸惑いを隠せない希愛は、結局何も言わず、部屋へ篭ってしまった。
「兄ちゃん…話 聞いてやんねーの?」
「ん?今回の事は、俺らが聞いた時に少しでも話してくれたら、こうはならなかったかもしれない。あいつなりの、優しさなんだろうけどな」
「優しすぎるんだよね」
「まーな。ま、ちょっとした罰だよ。こんな事、何回もあったら、俺の身が持たねー」
「確かに。でもいい加減 傍に行ってやらねーと限界なんじゃね?」
「ふっ、分かってるよ」
「兄ちゃん、普段怒んねーから、ちょっと背中向けられただけでこえーんだよなー。希愛泣いてんじゃね?」
「ん?いや、それは困る」
「俺、知らねーよ?泣かしたの兄ちゃんだし」
「泣かせたわけじゃねーし」
この後、希愛の元へ走っていったのは言うまでもない(笑)
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ユキ(プロフ) - miaさん» 昨日Youtubeで啓司さん自宅でチキン南蛮を作ってましたけど美味しそうですね(〃艸〃) (2020年6月7日 14時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - ユキさん» そうなんですよね。楽しみが増えました。 (2020年5月30日 19時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
mia(プロフ) - ユキさん» 本当ですね。楽しい時間でした。 (2020年5月30日 19時) (レス) id: 80c3b95425 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - miaさん» 秘密戦士ラブパトリーナ啓司さん長官役選ばれたから楽しみですね(* ´ ▽ ` *) (2020年5月28日 9時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - miaさん» モニタリングとzipは見ましたメンバー久しぶりに見れて良かったですね(* ´ ▽ ` *) (2020年5月26日 10時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mia | 作成日時:2019年9月7日 19時