2人のお兄ちゃん 4

寝起きはふわふわ ページ35

ｵﾐ side



｢臣にい、明日したい事、見つかった｣



｢お、何がしたい？｣



｢ｲﾒﾁｪﾝ.......。今まで出来なかったことしたい｣



｢お、いいじゃん。じゃあ、お出かけに備えて寝るか？｣



｢うん｣



｢よし、ちょっと待ってて｣



一瞬不安そうにした希愛の頭を撫でて、部屋に戻り、ﾘﾋﾞﾝｸﾞで寝る時に必要なものを手に取る。



｢おまたせ。ほら、おいで｣



横になった、俺の隣にころがる希愛に布団をかけ、布団ごと腕の中に包み込み、頭を撫でてやる。



どうか、朝まで寝れますように。嫌な記憶で、目が覚めませんように。そんな願いを込めて、眠りにつく.......。



俺の願いも虚しく、何度か目を覚ました希愛は、震え静かに泣いていた。そして、俺の言葉に落ち着き、腕の中で眠りにつく.......



そうして、いつもよりのんびりと迎えた朝だった。俺が動いたことで、目を覚ました希愛は、目を擦り1度俺のことを見たけど、すぐに俺の胸に顔を埋めた(笑)。



｢眠いならもう一度寝な？｣



｢ねない.......。くっつきむし希愛なの.......｣



希愛ちゃん？寝起きのふわふわで、そんな可愛いこと言わないでくれるかな？



｢ふは、ｵﾐ やられたな(笑)｣



｢兄ちゃん！！｣



｢ん？やられたの？だれに？｣



｢ふふ。希愛は分からなくてもいいんだよ？ちゃんと寝れたか？｣



｢えー。ずるいーー。何回か起きたけど、臣にいがぎゅーしてくれたから｣



｢良かったな｣



｢お兄ちゃん、もうお仕事行くの？｣



なんて、寂しそうに聞く希愛に兄ちゃんも、やられたくせにーーー(笑)。



｢あと少ししたら、行くかな｣



｢そっか.......｣



｢そんな顔しなーい。ほら希愛、今日は何するのか兄ちゃんに教えてやんな？｣



｢お、何かするの？｣



｢うん。ｲﾒﾁｪﾝ｣



｢おー、いいじゃん。でもあんまり、可愛くなってくるなよ？｣



｢それは、大丈夫。元々可愛くないから｣



いや、可愛いからね？分かってねーの、希愛だけだから。



｢希愛は、すげー可愛いの。だから、兄ちゃんもｵﾐも心配なんだよ？｣



｢そんなの、お兄ちゃんたちだけだよ。心配しなくても大丈夫だと思うけど.......｣



大丈夫じゃねーわ。わかってねーよな.......。事務所だけでも、危険人物が、どれだけいると思ってんだよ.......。



｢希愛？危険人物はいっぱいいるんだからな？危機意識だけは持とうな？｣



頼むよ？希愛.......

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