貴方と同じ、普通に生まれたかった【北信介】【呪術廻戦】 (ページ37)

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今日は、貴方が生まれた日3 ページ37

北信介side

俺は、幸せもんや。

誕生日に、可愛い後輩たちと、同級生、監督。

そして、大好きな虹に、祝われたのだから。

またこうして、彼女に祝ってくれる日が来るなんて、思わなかった。

彼女と再会で来たこと自体がただでさえ夢のよう、幸せなのに。

これ以上、幸せになってしまっていいのやろか。

彼女は、俺に名前の入ったボールペンをくれた。上についてるキツネは、…俺に似ているのは気のせいやろか。

大切にしよう。

なによりも、大事で、大切なものに。

周りが騒いでる中、俺はちゃんと彼女の言葉を聞き取った。

『信ちゃん、おめでとう。』

彼女は、聞こえないように小さく言ったのかもしれないが、俺の耳にはちゃんと届いた。

「ありがとう。」

ありがとう。また、俺に会ってくれて。俺と話してくれて。俺の近くにいてくれて。名前を呼んでくれて。

ありがとう。

その一言にこもる思いはどれほどの重さか。

きっと気づいていないんやろなあ。

これから先も、一緒に居たい。

もう二度と、離れ離れは嫌や。

そばにいて欲しい。

俺の想いを、聞いて欲しい。

その想いは、願いは、…

その1週間後だった。

彼女はまた俺の世界から消えた。