*episode20_お得な性格 ページ22
気弱そうな見た目に反して意外と強かなのを知っている。
いや、得な性格のせいもあると思う......。でも......。
佐久早や
二人が周りから敬遠されているのがわかった。
というか、ほぼ全員近づいてこない。
そして、晩葉の性格は女子との相性が悪かった。
部活仲間や中学からの友人など、交流関係は狭くない。
だが、物事をばっさりいう性格とあの容姿ゆえに反感を買っているようだった。
こそこそと言われる陰口。
けっこう良いやつなのに女子という生き物は何かと面倒くさい。
そんなとき、たまたまクラスのやつらと廊下で談笑していた。
聞こえたのは偶然。
「ほんっと晩葉ムカつく」
「ちょっと顔がいいからって調子のってるよねえ」
(うわあ......)
内容が内容なだけに思わず顔をしかめてしまった。
どうして聞かれたくないことをああも話せるのか。
隠す気ないだろ。そのくせ、表面上は仲良しこよし。
女子って怖いなあ、と思いながら、
話の内容をシャットアウト......。
「あ、
しようとしてできなかった。
耳に入ってきた名前に勢いよく振り返る。
そこにはやっぱり他よりカクンと小さいほりちゃんがいた。
呼ばれた子とは知り合いなのか、和やかに笑っている。
え、でも、その子晩葉のことめっちゃ悪くいってたよ?
ハラハラと遠目で見守っていると、
「てか、小堀もよく晩葉なんかと一緒にいられるよねえ」
「へ?」
「あたしだったら絶対無理」
おい、その口閉ざせ。
告げられた内容をよくわかってないのか、
コテンと傾げるほりちゃん。
だが、周りも便乗しヒートアップする内容に、
どんどん悲しそうな顔をしていく。
ダメだ。見てられない。
そう思い、彼女の方へ向かった。だが、
「
はっきりと告げた言葉に、俺も女子たちも固まる。
ほりちゃんは気づかず、笑って言った。
*episode21_彼女にとっては当たり前→←*episode19_自分の根幹
44人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:星蛍 | 作成日時:2020年3月31日 14時