【H×H】純なる緋【クラピカ】 (ページ9)

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°７ページ9

「確かに、直ぐ会えちゃったね。」

「…我々の想定とは大分早い再会だがな。」

クラピカの言った通り、別れて間もなく、'彼'との再会は叶えられた。

でもタイミングが早すぎたようで。

…私とクラピカに挟まれている本人、レオリオは暫くすると直ぐに私達に付いてきていた。

「いやー、お前らガキんちょだけじゃ寂しいかと思ってな!仕方ねぇから来てやったんだ!!」

誤魔化す様に笑う彼。嘘つけ、とクラピカが呆れたように呟いた。

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その後、なんやかんやあって私達は今、ハンター試験の関門を受けることになったのだけども。

「ドキドキ二択クイ～～ズ!!!!」

お婆さんに二択を迫られるという、何とも奇妙なシチュエーションになっている。

「母親と恋人が誘拐された。一人しか取り戻せない。
　①娘 ②息子
　どちらを取り戻す?」

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「…つまり答えられない。沈黙しかないんだ。」

「クラピカ、凄い…」

共通した答えが出る訳もない、理不尽な二択。
一時はどうなることかと思ったけど、クラピカが"沈黙"という答えに気付いて、正解してしまった。

「その通り。本当の道はこっちだよ。」

お婆さんの後ろの方々が扉を開き、一本道を開けてくれた。

「バァサン…すまなかったな……」

先程激昂し、お婆さんを斬りつけようとしてしまったレオリオが謝罪する。

「お前みたいな奴に会いたくてやってる仕事さ。頑張って良いハンターになりな!」

でも当のお婆さんは嬉しそうで、逆にレオリオを鼓舞してくれた。

そうしてお礼を言いながら、私達は一本道を歩きだした。

「ふぅ、ダメだ!どうしても答えがでないや!!」

歩き始めて直ぐ、ずっと何か考えていた様子のゴンが、お手上げするように言った。

「ハハッ、もうクイズは終わったんだぜ?」

すっかり元気になったレオリオが言う。

でもゴンは思う所があるようで、神妙に私達の顔を見た。

「＿でも、もし本当に片方しか助けられない場面に出会った時…どうする?」

「「「……」」」

私は家族も恋人も居たことがないけど、きっと失ったらこの上なく辛いのだろう。

「…そうだね。強く、ならなきゃね。」

「ああ、そうだな。」

私が言うと、クラピカも同意する。

＿気付けば一本道の終わりはもう近かった。