【H×H】純なる緋【クラピカ】 (ページ45)

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それから数時間。

…結果として、1回戦目の勝者となったのはゴン。

試合はハンゾーの一方的なものだった。
けれど、意地でも｢まいった｣を言わないゴンの根性に彼も気圧されたようで、ギブアップ。

試合後、ボロボロになったゴンは気を失ってしまったようで、医務室に運ばれていった。

そして2回戦目、ヒソカ対クラピカ。

これの敗者と私なんだよね、と独り言を零して眉を下げる。

…暫く2人は戦うと、いきなりヒソカがクラピカに歩み寄って。

ヒソカはそのまま何事か囁くと、降参を宣言した。

｢…?｣

観戦している私達の間に、疑問が広がる。

それに降参したってことは、私の対戦相手はヒソカに決定したみたい。

試合を終えてこちらに戻ってくるクラピカを見ると、彼の表情は冷たかった。

｢クラピカ、大丈夫…?｣

｢…すまない。｣

後ろを見れば、レオリオも心配そうな顔をしていて。

彼が静かに首を振ったので、"大丈夫だよ"と言うと、私はクラピカの横を離れた。

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もやもやした気持ちが収まらないまま、迎えたハンゾーvsポックル戦。

これは、意外にもあっさりとハンゾーが勝利した。

｢ハンゾー凄いね、もしかしてエリートとかかな。｣

｢身体能力やべーしな。
…それよか、お前次試合だろ。しっかり勝てよ?｣

じっと試合を見ていたレオリオに言うと、彼はうん、と腕を組み、私に返す。

そういえば次は私の番だっけ。

｢頑張る。ちょうどヒソカに用事があったの。｣

…そうだ、どうせヒソカと戦うなら、課題のことも全部伝えよう。

ヒソカと戦うのはやっぱり怖い。
でも、さっき気付いた課題の答えを、私は彼に言わなくちゃ。

｢じゃあ、行ってくるね。｣

そう言って、立会人の元へ進んでいいく。

後ろでレオリオが"変な奴"と呟いたのが聞こえた。

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試合開始の直前、ずっと何か考えている様子のクラピカをちらりと見る。

…ヒソカ、一体何言ったのかなぁ。

そう思って目の前に立つ奇術師…他でもないヒソカを見ると、彼はひらりと右手を上げた。

"準備は宜しいですね"と立会人が私に聞く。

頷いて、私はヒソカをじっと見据えた。

先ずは落ち着こう、と深呼吸する。

顔を上げると、私を見下ろすヒソカは何処か楽しんでいるような気がした。