°２３ ページ25
｢ポンズ、これはこっちで良いのかな。｣
｢多分合ってると思うけれど…慎重にしなくちゃね。｣
私達が今取り組んでいるのは、奇妙な形のパズル。
どうやらこれを完成させないと先には進めないらしくて。
でも1度でも失敗すると電流が流れるらしく、私達はとても緊張してる。
＿さっきまでも、色々なクイズが出されたり、壁から小刀が飛んできたり、足場が毒まみれだったり…とにかく本当に大変だった!
｢これがラストね。…よし、完成!｣
｢やったねポンズ!!｣
と、ポンズが最後の1ピースを嵌めると、地面がゴゴゴ、と動く音がして道が開く。
ポンズは頭が良いから、すごく心強い。
早く行かなきゃ、と私達は足並み揃えて歩き出した。
…道の先は部屋が用意されていて、どうやら此処で休憩できるみたい。
｢もう夜の筈だから丁度良いわ、今夜は此処で泊まりましょう。｣
ポンズはそう提案して、床に腰掛ける。
うん、と私も頷くと、彼女は帽子を外した。
｢ねぇ、ポンズは何回か試験を受けてるの?｣
私が聞くと、ポンズは面白そうに眉を上げて。
｢えぇ、そうだけど…。なんでそう思ったの?｣
｢何となくかな。ずっと落ち着いてるから、ただの勘。｣
｢でも、それならアンタと居た
｢あ、そうだね。｣
ポンズがふふっと笑ったのにつられて私も笑う。
ふと、お姉さんがいたらこんな感じなんだろうな、なんて考えた。
｢でもそっか、クラピカ、それに皆と離れたんだ。
…皆大丈夫かなぁ。｣
私がそっと呟くと、ポンズは私の顔を覗き込んで。
｢仲間だったら信じるものよ。…なんて、1人で受験してる私が言うことじゃないけど。｣
｢ううん、ありがと。だよね、皆強いもの!｣
ぐっ、と拳を握り締める。
あの4人は、ちょっとやそっとじゃ落ちない筈。
そう思って1人で頷いてみると、彼女は優しく微笑んだ。
｢私は知らないけど、中々良い仲間がいるのね。｣
｢うん、すっごく大事なの。…嬉しいんだ、信頼出来る仲間が居ること。｣
ふぅん、と相槌を打つと、そのままポンズは寝る準備を始めて。
私も慌てて、備え付けのベッドを整えた。
布団の中で真っ先に考えたのは皆の事。
…皆、無事でいてね。
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作者名：なぎテラス | 作成日時：2021年1月28日 19時
