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22 再び ページ27

都会から少し離れた場所____
山道を登ったところに海が見える小高い丘がある


もっとも今は夜だから
青い海は見えないが…

代わりに
草原に寝転がり、真っ暗闇に輝く無数の小さな光を、ただただ見つめた


「ここに来るのは…久しぶりだな」

嫌なことがあったり
悩み事があったり
ボーッとしたり

昔はよくここで
星を眺めたり
海を見たりしてたな


初めて来たのはいつだっけ…
父さんに手を引かれて
ここに来たんだったな


“昔はよくここで昼寝したもんだ”

“母さんとの思い出の場所でな…
ここで母さんに告白したんだぞ…”


あぁ、そんなこと笑いながら言ってたっけ…




“守るために刀を抜け 守るために強くなれ”




小さい頃の私は意味もわからず頷いた

そうしないと、父さんは剣術を教えてくれなかったから…


「また、守れなかったよ…」


ポツリと呟いた言葉が意外にも
自分の胸に突き刺さって痛い


私はまだまだ弱い_____






 




 



______________________
______________
______







 







「A…、A、」
「ん…」


いつの間にか眠っていたのか

目を開けると目の前に悟の顔があった

「…近い」
「まったく、こんなところで寝たら風邪引くでしょ?」

悟をどけて体を起こす

太陽の光を反射して
キラキラと輝く海が眩しい

それに思わず目を細めた


「久しぶりじゃない?Aがここ来るの」
「…まぁね」
「悠仁のこと?」
「……」


何と返していいかわからず口をつぐむ


「クックッ…いいニュースがあるよ」
「は?」
「ま、実際に見た方が早い」


そう言うと悟は私の膝裏と背中に手を添えて
私を持ち上げた

いわゆるお姫様抱っこだ…


「ちょ、何すんの⁉」
「はいはい、照れない照れない」
「照れてない‼」


そうこうして暴れているうちに周りの景色が変わり高専に着く


「はい到着〜」
「相変わらず便利だね。瞬間移動」
「まぁね。あの場所ならいつでもAを迎えに行けるよ」


そう言って
何食わぬ顔でそのまま歩き出した悟の頬を思いっきりつねる

「痛い痛い痛い」
「早くおろして」
「もう、分かったよ。しょうがないな」


私をそっとおろして歩き出した悟の後を追う


着いたのは解剖室だった

「………」
「まぁま、そんなしかめっ面しないでよ」


ガチャッ)

悟に続いて中に入ると
伊地知と硝子
そして


「あ、Aさん!ヤッホー」
「悠仁…?」


死んだはずの彼が眩しい笑顔を見せていた


 
 

23 笑顔と嫉妬→←21 後悔



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- 優太? (3月8日 9時) (レス) @page7 id: 1d30ad6e27 (このIDを非表示/違反報告)
作者の呟き(軌跡。あとやる気を出すために) - 宿儺を早く出す。頑張れ私…! (2020年8月17日 16時) (レス) id: e1b064acd8 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ぱるむさん» ありがとうございます!そう言って頂けるとめっちゃやる気出ます…!亀更新ですがこれからもよろしくお願いします… (2020年6月28日 0時) (レス) id: 9a9688c434 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ありがとうございます!そう言って頂けるとめっちゃやる気出ます…!亀更新ですが、これからもよろしくお願いします… (2020年6月24日 0時) (レス) id: 90f9ce8616 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - めっちゃ面白いです!応援してます!頑張ってください! (2020年6月19日 20時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナッパ | 作成日時:2019年3月5日 13時

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