王と神と作家、王の覚醒の刻【ONE PIECE】 (ページ6)

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４話ページ6

信ずるものを見つけたコビーを安堵したのか、ヒナは覗きに来たセンゴクと話し始める。コビーもすぐに通信をかけ直すと、それを待っていたのか一秒も満たないうちにレイナの声が聞こえてくる。

『答え合わせの時間だな。お前、どっちを選ぶの。』
「僕は海軍のコビー大佐です。教え子の一人として、僕はカンヌ中将を信じて戦います！レイナさんも、僕を信じて力を貸してください！」

彼女も自分の迷いを見抜いて、一度通信を切ったのだろう。その口調からして大方察せる。
カンヌの孫本人ではなかったにしろ、彼女もカンヌという女性と似たような人だった。状況を正しく判断し、そのリスクに見合うことだけを引き受ける。やるからには必ず遂行し、一度背中を見せた相手には気を許す。
声色だけでコビーは分かるだろう。彼女は世間に噂されるような悪人ではなく、偽善者でもなく、本当に優しい人なのだと。

『あっ、ごめん。そっちの選ぶじゃなく』
「......はい？」
『負けたぁぁぁ！！！レイナ強くね！？神経衰弱やめた！はいクソゲー！！』
『スレットの記憶力がカスって話だろ。麻雀やる？それともポーカー？あっ、ロジャーが言ってた怪談白物語かクトゥルフやろうぜ。コビーも通信越しでいいから参』

......そう思ってたのに。コビーは黙って通信を切り、呆然としていた二人に言う。

「組む相手、間違えちゃったかな。」
「ツッコミ待ちの可能性......」
「マジで楽しんでる人の声でした。なんか......しばらく寝てきます。」
「......ひ、ヒナが代わりに話を通しておくから。」