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２４話 ページ26
「(そうだ。あの日、あなたは死んだ。私はあなたの死に絶えきれず、死を選んだ。あなたは私にとって、唯一の希望だったから。)」
思ったより動揺せずとも、痛みだす頭に耐えきれず、薬を求めそうになる。それでもと彼女の死を受け入れるために、改めて昔を思い出す。
いいように扱われていた自分を助けてくれたA。そんなAに日夜問わずついていくも、目の前で被害を受ける彼女を助けれなかった自分自身の未熟さ。それでも負けず、何度も夢を、その先を語ったA。
「......あなたの夢は、この国を変えること。あなたが語ったその先は、誰もが平等に夢を見ることができる世界。誰もが夢物語だと笑ったその夢に、私は涙を流した。だって、あんなに日々が辛かった国で大きな夢を持つ人なんて、どこにもいなかったんだもの。」
そんな彼女が、最後はすべてに絶望して死を選んだ。生き残るべきではなかった罪人たちにできることは、彼女の夢を継ぐことか。彼女が夢見た光景のため、ただ静かに暮らすことか。その答えを見つけるのは、自分自身。
レイナは改めて別れを告げる。目の前にある彼らの墓に、そして今まで自分を支え続けてきたAへ。その言葉を口にしようとした瞬間、彼女の目の前は急に闇に包まれた。
「......！レイナさんっ！」
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作者名：御法川 | 作成日時：2024年2月19日 3時
