2人の距離(赤) (ページ9)

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2人がいなくなった途端

一気に雰囲気が変わる

このもどかしい雰囲気

重「あと1時間…やんな」

あ「うん、そだよ」

重「手、繋いでえぇ？」

あ「うん……」

頷くとゆっくりシゲに手を握られて

2人で近くの公園まで歩く

あ「なんかシゲさ、芋くさくなくなったよね」

重「は！？どういう意味やねん笑」

あ「なんかアイドルっぽいなぁ～って笑」

重「ドキドキするやろぉ～」

あ「今のシゲにはしない笑」

重「せいや！笑」

ただアイドルっぽいシゲじゃなくて

幼馴染のシゲを感じ取る度に安心する

シゲが遠くない存在だって感じてるんだろうか

重「もうすぐ毎日会えへんのやで～寂しいやろ～笑」

あ「うん、寂しい」

重「え！素直！」

あ「悪いか笑」

重「まぁ、俺も寂しいけどなあ」

あれから付き合ってるわけでもないから

デートせずにいつも通りの感じだった

正直不安しかない

芸能界で人気者になって私なんか忘れられないかな

あ「…忘れないでよね、私のこと」

重「はぁ？忘れるわけないやん」

あ「どうだか～笑」

重「あほか、俺お前のこと何年好きやったと思っ…て、んねん…俺またはずかしっ！」

あ「はははっ笑」

さらっとカッコいいこと言ったと思ったら

突然耳を赤くするシゲ

そんな姿みて可愛いなって思って

また行きたくないなって思う

重「じゃ、行くか」

あ「うん」

中学生ながら青春だなって思う

好きな人と両思いになれて

こうやって手を繋いで歩いて

伊「もうええの？」

あ「うん」

俊「新幹線、あと10分やで」

伊「そんなせかすなアホ！」

あ「乗り遅れたらやばいから笑ありがと笑」

あ「じゃ、またね」

伊「すぐ連絡するから」

俊「連休帰ってこいよ」

重「またすぐ会いに行くから」

私は遂に15年住んだ大阪と友から離れた

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佐倉A 23歳

職業○女優

慶應義塾大学卒

18歳でスカウトされ女優デビュー

デビュー作が話題となり瞬く間に人気女優の階段を駆け上った

彼氏なし恋人は仕事である

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