2人の距離(赤) (ページ5)

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あ「あけましておめでとうございます！」

重母「Aちゃん、あけましておめでとうな～」

重「ん、じゃあ行くか」

結局決まらないまま正月を迎えた

結果を聞いた家族はもちろん親戚も喜んでくれてて

ますます私は悩み続けてる

重「決めた？高校」

あ「ん～」

重「まだ悩んどるんか笑」

あ「なかなか決めきれずにね」

こうやってシゲと会うたびに東京に行きたくなくなる

せっかく受かった高校なんだからって思うけど

この人に会えなくなるんだと思うと

どうしても行きたくない

重「行けば？」

あ「え？」

重「せっかく受かったんやろ？受かるの難しいんやろ、慶應」

あ「うん、」

重「なにを、そんなに迷ってるん」

あ「…３人に会えなくなるのがいやだ」

重「女子か笑」

あ「女子です～」

男の子ってそういう友達と離れるの寂しくなさそ、

って思ってたけど

本当そうなのか

しげはサラッと行けばいいやんなんて言いやがった

なんかムカついてきた

こっちは本気で悩んでんのに！

あんたのせいで悩んでんのに！！！

重「え？え？歩くのはやない？なんでプリプリしてるん？おーい、おーい佐倉さーーーーん？」

あ「…うるさい」

重「ええ、プリプリAちゃんや～ん」

あ「誰のせいで悩んでると思ってん」

重「え？」

あ「あんたがおるせいや、あんたがここにおるから……あんたの事好きやから！離れたくないから迷ってんねん！！！」

気づいた時には感情を吐き出してて

しまった！と思った時には走り出してた

思いっきり走ってるとアッサリ後ろから手を掴まれる

後ろを振り返るともちろんウザ岡

あ「……私より足遅かったくせに、生意気」

重「ははっ笑いつの話やねん笑」

重「一回しか言わへんから、聞いて」

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