2人の距離(赤) (ページ4)

今日:16 hit、昨日:0 hit、合計:60,321 hit

4 ページ4

'

'

『かんぱーーーーーーーーい！』

結局クリスマスは

俊のおばあちゃんの別荘でやることになった

子供だけで心配って言われたけど

最後だから！って押し切って皆んなでお泊まり

それぞれ違う高校に四月から通うって決まってて

これが最後のクリスマスかなぁとか思いながら

"プルルルルップルルルルッ"

俊「A、携帯鳴ってるけど」

あ「あ、お母さんからだ」

あ「もしもーし」

母『もしもし！？あんた慶應！受かったで！？』

は？

慶應？？

あ「嘘やろ、」

母『ほんま！！ほんま！！クリスマスプレゼントやなぁ！どうすんの！？』

あ「え、えーっと…ちょっと考えるわ…」

母『正月明けまでに入学金払わなあかんから決めときぃよ！』

あ「あー、うん。じゃぁ」

ダメ元で受けた高校

まさか受かるなんて思ってなかった

慶應受かったならシゲちゃんの高校も受かってたかもしれない

重「なんやって？」

あ「あぁ…えっと、慶應に受かったらしい」

重「慶應大学！？やばない！？天才やん！」

俊「付属高校やろ笑」

伊「……いくん？東京」

重「え！東京！？」

あ「うん、そうなの笑まぁまだ決まってないから！食べよ！食べよ！」

東京にいったら

みんなに会える回数が確実に減る

年に5回も会えるかわからないくらいだろうな

嬉しいことなんだけど

なんだか心の底から喜べなくて

モヤモヤしたまま中学最後のクリスマスが終わった

'

'

'