2人の距離(赤) (ページ1)

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時計の針は8時を指す

もうすぐ君が来る時間

"ピーンポーン"

母「A～～～！」

あ「はいはーい！」

急いで階段を降りて行く

扉を開けると

門に眠そうに寄りかかってる君がいる

あ「おはよ！」

重「おはよーさん」

佐倉A 中学三年生

もう気づけば１２月

中学生もあと少し

ジャニーズ事務所に入ったシゲは高校から

芸能活動をしながら通えるとこに行くらしい

重「お前さぁ」

あ「ん？」

重「高校、俺と同じとここればいいのに」

あ「はぁ、なに言ってんの笑」

重「いや、俺んとこ普通科あるし」

あ「どんだけ頭いいと思ってんの！？」

重「お前頭ええやんけぇ～、それに、うん」

あ「なに？」

重「お前顔整ってんのやからさ、芸能人行けるんとちゃう？」

あ「いやぁ…えぇ…」

重「まぁ結局お笑いの方になってまうけどな！笑」

あ「おい笑」

シゲの通う高校には普通科もある

だけど偏差値がすっごく高くて

本当は狙ってたりしたけど諦めたの

だから私立高校をいくつか受けて

あとは結果待ち

もうあとは残りの中学生活を楽しむだけ

伊「んで？」

あ「んで？って…？」

伊「はぁ…ほんまあんた達見てるとこの辺かムカムカするわぁ…俊もなんか言ってやってよ！」

俊「俺はよぉ分からんけどな笑」

そう言いながら呆れ顔をするのは

私の親友の峰伊織

その隣で優しく話しを聞いてるのは古関俊

その2人と私としげは幼馴染

三年生はしげだけ違うクラスだから

私たち３人はよくこうやって会議を開く

あ「振られたら…あぁ無理！絶対むり！」

伊「やってみぃひんと分からんやろ！？」

あ「えぇ！無理無理！」

幼馴染歴15年

片思いのもどかしさより

しげと普通に話して笑ったりツッこんだりボケたり

そんなことができなくなるのが怖くて

ずっと一歩踏み出せずにいる

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