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大吾side
「大吾、悪いんやけど謙杜の高校行ってくれへん？」
そう丈くんから連絡があったのは数分前。
聞くと謙杜が学校でトラブルを起こしたらしい、と。
昨夜からの謙杜の様子を思い出すと不安は一気に増して気持ちが焦る。
「失礼します…」
学校に着いて通されたのは会議室らしき部屋。
パッと視線が向けられて、知らないおばさまにはガンを飛ばされる。
謙杜とも目が合ったのに、すぐに逸らされてもうた。
「謙杜くんが突き飛ばしたみたいで…」
そう言ったのは、ひ弱そうな担任らしき先生。
あぁ、おばさまは謙杜が突き飛ばしたという生徒の母親か。
…え？ 突き飛ばす？
側におった突き飛ばされたという生徒さんは手首に包帯。
突き飛ばされて後ろに手ついた時に捻ったらしい。
大きな怪我だったらどう責任取るつもりだったんですか？なんて学園ドラマであるようなセリフを言われて、すみませんでしたと頭を下げた。
謙杜も小さな声で謝って、頭を下げて、でもなんだか腑に落ちない様子。
まぁ理由はどうであれ突き飛ばしてもうたことは事実みたいやし、謝らなあかんよな…。
今回はもういいですけどってズカズカ部屋を出ていく親子。
最後の最後でそもそも親御さんが顔出さないってどうなの？そんなんだからこんな子に育つんでしょうねって嫌味を吐き捨てられて、なんやちょっとイラッとした。
担任も追いかけて出てってもうて謙杜と2人取り残される。
金持ってそうやったし、お偉いさんとかそういう類いなんかな。
…不公平な世の中やな。
そもそも高校生にもなって親呼んで解決しなあかんほどの喧嘩とちゃうくない？
いや怪我ささてもうてるから…？
て、そんなん今はどうでもええか。
「謙杜」
この空気が気まずくなったのか、出ていこうとした謙杜の腕を思わず掴んだ。
「なんでそんなんしたん」
「別に…」
いつもにこにこで明るい謙杜からは想像つかんくらいに低くて暗い声。
「理由、あるんやろ」
「なんもないって。あいつが嫌いやっただけ」
「あ、ちょっと、謙杜！」
腕振り払われて逃げるように行ってまう。
かける言葉が見つからんくて追いかけることも出来んくて、俺はただひとり残されてもうた。
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ゆは(プロフ) - rena0120junさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです（ ; ; ）これからもよろしくお願いいたします！ (2021年9月30日 0時) (
レス) id: b52a2bae21 (このIDを非表示/違反報告)
rena0120jun(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます。ありがとうございます！大好きです。大変だとは思いますが、頑張ってください^_^ (2021年9月28日 2時) (レス) id: a9acc2cee9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆは(プロフ) - ゆっりさん» 沢山読んでくださって嬉しいです！見つけて下さってありがとうございます。終わる終わると言いながらズルズル書いておりますが、最後まで宜しくお願いいたします（ ; ; ） (2021年9月10日 22時) (レス) id: b52a2bae21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっり - 何回もこの作品読み直しています！本当に大好きです！もう少しでお話が終わってしまうのかと思うと悲しいです…これからも頑張ってください！ (2021年9月10日 5時) (レス) id: 39aafb1e8d (このIDを非表示/違反報告)
ゆは(プロフ) - 芽衣さん» 長い間ありがとうございます（ ; ; ）そういうお言葉めちゃくちゃ嬉しいです！ゆっくりですが最後までお付き合いお願いいたします！ (2021年9月9日 7時) (レス) id: b52a2bae21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆは | 作成日時：2021年9月1日 0時
