我慢すること頼ること ページ26
恭平side
「恭平、これ3番テーブルな」
「りょーかいです」
お待たせしましたと正門くんに渡されたサンドイッチをテーブルに置く。
これ、パンがふわっふわでうまいねんな。
.
「…ケホッ、んん、」
なんだか朝からあんまり調子良くなくて、咳払いしてみたり、水飲んでみたり。
普段は全く思わんのに、はよ終わらんかなって思ったり…。
「恭平そろそろ休憩入り？」
「あ、ありがとうございます。先休憩いただきます」
正門くんに促されてバックヤードへ。
「ケホッケホッ、ゴホッ、、、」
「え、ちょ、恭平！？」
裏に入ったらちょっと気抜けて咳止まらんくなった。
たまたま通りかかった、今から着替えてシフトに入るであろう大晴くんに背中をさすられる始末。
「落ち着いた？大丈夫？」
「ん、ごめん」
「焦ったわ！なに、今日調子悪いん？」
「いや、ちょっとむせただけやって。大晴くんタイムカード間に合わんくなるで」
うわっ、ほんまや！無理せんときや！行ってくる！って相変わらず元気やな。
大晴くん、同い年やねんけど国公立の大学行ってるエリートやねんで？
ここでは週数回アルバイト。学費の足しにしてるって言っとった。
普段しょーもないギャグばっかやってるけどめちゃくちゃ真面目やんな。
.
「はぁっ…」
誰もいない休憩室。
正門くんが賄い用意しとってくれてるけど、
食べる気になれんくて、手付かずのまま。
「っひゅー… ケホケホｯ… はっ…」
あ、やばい、そう思った時にはもう遅くて、
発作の時特有の息が詰まる感覚。
落ち着け… 吸入器…
あー…、カバン… ロッカーの中…
「ひっ、ゲホッゴホッ、、」
段々と息が上手く吸えんくなって、頭も回らんくなってきた。
「恭平休憩終わったら新メニューの味… 恭平！？」
「まっ、…かど、くっ……」
「ちょ、喋らんでええから！吸入器は！？」
必死にロッカーを指差した。
ロッカーに向かう正門くんをみて、あ、慌ててる正門くん、、、久々みたな、
なんて、さっきまで苦しくて焦ってたのにやけに冷静になっとった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 699人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆは(プロフ) - ののさん» コメントありがとうございます。謙杜くんのリクエスト、色々と頂いてますので少し遅くなってしまうかもしれません。すみません！書かせていただきたいので、少しお待ちいただけたら幸いです。 (2020年11月27日 23時) (
レス) id: b52a2bae21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆは(プロフ) - ゆいさん» ゆいさん、お久しぶりです。ほんわりしていただけたのであればとっても嬉しいです。ありがとうございます。これからもゆっくり更新にはなりますが、読んでいただけたらと思います。いつでもリクエストお待ちしております(^^) (2020年11月27日 23時) (レス) id: b52a2bae21 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 楽しく読ませていただいています！けんとくんメインのお話で、ストレスや不安を1人で抱え込んでしまい、体調を崩してしまうお話をリクエストしたいです。これからも応援しています！ (2020年11月27日 10時) (レス) id: 04ec57a8eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - お久しぶりです。恭平くんのお話、とっても素敵でした！！みんな心配なんだけど口に出さずに見守ってくれるのが、いい家族だなぁとほんわりしました^ ^皆さんのリクエストも気になるお話ばかりで、続きがとっても楽しみです！また後日リクエストさせてください！ (2020年11月26日 18時) (レス) id: 3cf7c41044 (このIDを非表示/違反報告)
ゆは(プロフ) - ニコさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるの本当に嬉しいです！恭平くんのお話、書かせていただきますね。 (2020年11月25日 7時) (レス) id: b52a2bae21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆは | 作成日時：2020年11月6日 22時
