右手の指輪

26匹 ページ26

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やばいフラフラする

そう頭で理解した時にはもう体に限界が近づいていた









照「名前ワンテンポ遅い｣


「ごめんすぐ治す｣


照「足引っ張らないで｣









太鼓の時は女性はきついと止めた照さんも

ダンスとなるとやはり揃わないと鬼になる






私にとっちゃそのくらいがいい





やはり他の人よりもダンスは遅れをとっている









佐「照休憩しよう｣


照「ダメだまだ揃ってないんだ｣


佐「一旦体休めなきゃできるもんも出来ない｣





深「おい言い争いだけは避けろよ｣









目の前で佐久間と照さんが言い合う声だけが聞こえるが



少しでも体を動かないとアドレナリンが切れる

いやもう既にきれているのかもしれない








頭痛と吐き気 倦怠感が全身を巡る









次の瞬間 目の前が真っ白になった

体の力が一瞬で抜け床に倒れ込みそうになる









" 名前！！！！！ "









と呼ぶ声はどこかで何度も昔に聞こえる声だった









床に打ち付けられると思うことさえ頭で分からかった

でも体は痛くなかった









" 名前...！ "









ああ分かったこの声は佐久間だ

少し高めの声が心配の声になってるのがわかる







目の前の真っ白さがなくなり




少しだけ焦点があった









「ごめ....｣






悔しくて涙が流れそうになるが

意地でも流さない









佐「医務室行くよ 熱中症だよ絶対｣


「.....ん..｣







" ほんと熱中症になりやすんだから "









ぼそっと聞こえたその声は

半分意識がない私の耳にまで届くことは無かった









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