コトダマ *

25分 ページ25

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たった2週間帰っていない自分の家に行くまでの道のりはそう長く感じなかった







電車で何駅もすぎる訳ではなくバス1本の距離

そしてマンション入口ポスト前

まだ入っているかいないか確認をするが自分の家なのに周りから見たら怪しさが半端ない







「.....いつもなら夕方に終わる仕事がこの日は何故か早上がりで昼過ぎには帰るはずなんだけどな｣








もう時期誰かがポストに手紙を入れに来てもいい時間だ

じゃないとこの時の自分が帰ってきてしまう





マンション前で待つが一向に誰も来る気配がない

暑さのせいだ汗がダラダラと垂れる






誰か来た、と遠くから足音がするがまさしくそれは昔の自分の足音だった


もう帰ってきてしまった でも誰も来ていない

紙に書かれたことと同じことをしなきゃ私が北斗に出会うことはまず始まらない







「あぁ！もう！｣








暑さと苛立ちのせいで今じゃ白紙に戻った手紙に殴り書きで同じことを書いた




汗が手紙にぽたぽたと落ちる

まるで自分の字ではないように酷く汚い








走ってポストにそれを突っ込み


1年前の自分の横を通り過ぎる









少し考えながら来た道をバスに乗らず戻る

生憎何故か【 8月14日 】という2週間後の日なのに全然元に戻る気配はない








「.....ｯなんで気づかなかったんだ｣








昔に受け取った手紙は未来の自分から

似ても似つかない自分の字は急いで書いたから

涙ではなく暑さの汗







" 全部自分からのメッセージだったんだ "









それに今後の未来を歩く自分は今の私に教えてくれない

タイムスリップはここできっと終わる




それにきっとこの出来事は____________









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