28、五条家のお屋敷 ページ30
「おかえりなさいませ」
門で少し待つと、着物を小綺麗に着こなした使用人さんぽい人が来た。
…この人もヴァンパイアさんなのかな?
「あちらでお父様がお待ちです」
静かに使用人さんは言った。
てか、五条家って使用人を雇うほどすごい家系なんだ。
あの五条先生が…、チラッと五条を見ると偉そうに使用人に何やら指図して歩き出す。
「そんな緊張しなくてもいいよ。つかむしろ、この屋敷にはやく慣れて欲しい。」
そう気を利かせてくれた。
土間のようなところで履物をぬぎ、上に上がる。
そしたら今度は別の使用人さんが、案内してくれる。
どの使用人さんも、歩く音が一切しなくて、すごく品がある。
五条先生もこういう環境で育ったのかな…。
「あちらでお待ちを」
『ありがとうございます』
後でお茶をお持ちになられますね、と言い、使用人は音もなく去って行った。
Aは襖を開けて、外の景色を見た。
『うわぁ…』
庭というか、庭園だった。
大きな池には鯉がゆうゆうと泳いでいる。
蓮が蕾をつけていた。
『先生もこの屋敷で育ったんですか?』
「まあね。本来ならAもこの屋敷で育つことになっているんだけど」
五条がくい、とサングラスを掛け直した。
「久しぶりだな、悟。あの後いかがお過ごしか?」
そんな声と共に、60代くらいのおじいさんが部屋にずかずか入ってきた。
その人の口から、きらりと牙が覗いている。
この人が、五条先生のお父さん…!
お父さん何処か厳しそうな顔だった。
「んだよ、急に入ってくんな」
五条は反抗的な態度をとる。
お父さんは怒るかと思いきや、逆にわはは、と笑うと近くの平机に腰をおろした。
「相変わらずだな、悟。そちが時期代当主のAというやつか?」
お父さんと目が合う。
まるで観察するかのようにAを見た。
「初めまして、A。そしてようこそ、五条家へ」
歓迎してくれているんだろうけど、この人からはそんな感情はこもっていない。
うう、この人、苦手かも。
少し身震いをしたAだった。
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金糖の少女#全糖ではございません - 生姜を吸っている 生姜を吸っている…?? ?????? あ、なんか簡易無量空処くらった。生姜を吸っているがツボにはいっていまだに抜け出せません。 (12月9日 9時) (レス) id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
じゅりちい(プロフ) - ぎゃああ、本当だ❗️教えていただきありがとうございます‼︎今すぐ直しますね😅 (2022年4月13日 21時) (レス) id: 8d69ebf236 (このIDを非表示/違反報告)
アキネコ_♯あおはる(プロフ) - 乙骨くんの“ゆうた”漢字だと、“優太”コレじゃなく、“憂太”ですよ (2022年4月13日 20時) (レス) @page19 id: 1ef8943118 (このIDを非表示/違反報告)
じゅりちい(プロフ) - 教えていただきありがとうございます😃オリフラ直しました❗️ (2022年4月6日 12時) (レス) id: 8d69ebf236 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップルの妖精 - この発想はなかった..!!後オリフラついてますよ。 (2022年4月5日 20時) (レス) @page7 id: deef3a892d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じゅりちい | 作成日時:2022年4月4日 20時