生姜が好きなヴァンパイアさん【伏黒恵】

14、ヴァンパイアさんの食事事情 ページ16

マジでお腹空いてきた。

Aは自分のお腹の音を聞きながらそう思った。

家に帰ればお腹いっぱい生姜が食べれる…。

でもAはヴァンパイア。

人間の血を吸わないといけないのか…。

「A、俺と一緒にご飯食べに行かないか？」

そう誘ってきたのは、恵だった。

『本当に⁉︎』

「あぁ、お前、人間の血を食べるにしても抵抗があんだろ。」

はい、抵抗あります。

ということで恵と一緒に近くのレストランに足を運んだ。

ヴァンパイア界にもレストランとかあるんだ。

独り言を呟いたら、

「当たり前だろ。」

って恵に突っ込まれた。

お店のメニューを見ながらAは注文する料理を選ぶ。

お店のメニューはこんな料理があった。

・血とトマトのミックスジュース

・煮込みハンバーグ(血のケチャップつき)

・血のソーススパゲッティ

…いや、んなもん食えるか‼︎

『恵君はもう決まった？」

Aは諦めて、恵に聞く。

「生姜焼き」

そう答えた恵にAはびっくりした。

『え⁈人間の血を使っていない料理があるの⁈』

「それは、お前の見ているメニューだけだろ。…ほら、こっちのメニュー。これだったら人間の血を使っていない料理がある。」

どうやらこの世界は、血が使われているメニューと、使われていないメニューで分かれているらしい。

『…じゃあ、ブリの蒲焼。』

結局、Aは和食のを選んだ。

この世界にも和食と洋食があるんだ。

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