°５１ ページ7
｢暗殺一家のアジトか…いやーな雰囲気だな。｣
頬杖をつきながら、レオリオが言う。
私も初めて乗る汽車の座席に腰掛けて、ゆっくり頷いた。
｢まずは周囲の聞き込みから始めるか。｣
｢うむ、しっかり作戦立てようぜ。｣
クラピカが冷静に提案して、レオリオも同意した。
窓の外を見る。
うっすら見える、歪な形のあの山こそがククルーマウンテン。
キルアの家はあんな怖い所にあるんだと考えてみると、ゾルディック家が如何にスケールの大きい家か漠然と分かってきた気がした。
｢暗殺一家かぁ…キルアの家族って、皆ギタラクルみたいなのかな。｣
脳裏にギタラクルの姿を浮かばせながら、ぽつりと零す。
"まぁ一筋縄じゃいかねーわな"とレオリオが窓のヘリに手を乗せた。
…キルアは大丈夫なのかな。
すると、私達の間に漂う緊張感を知ってか知らずかゴンが無邪気に笑って。
｢大丈夫だよ、友達に会いにいくだけだもん!!｣
｢おめーよ、話聞いてたか?｣
けろりと"勿論!"なんて返すゴンに、レオリオは面食らった様子だった。
…ゴンには太陽、って言う言葉がピッタリだと思う。
私達に元気をくれるこの笑顔は、まるで陽だまりみたい。
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｢…あ、見て見て2人とも。｣
くすりと笑みを零してしまった。
私の隣には、汽車の揺れの仕業か眠ってしまったゴン。
｢遠出だからな。ゴンも疲れたんだろう。｣
｢汽車ではしゃぐ辺り、こいつもまだまだガキだな。｣
2人が優しい顔で言う。
"そうだね"と言葉を返すと、"おめーも似たようなもんだがな"とレオリオが揶揄う。
私が彼にむっとして怒ると、クラピカが楽しそうに笑った。
｢私、クラピカと同い年だよ。｣
｢はは、すまない。｣
｢…笑ってるじゃん。｣
窓から風が吹き抜ける。
クラピカは慌てて本を抑え、ページがめくれるのを防いでいた。
レオリオも立ち上がり、"どっこいしょ"と言いながら窓を閉めようとして。
｢レオリオ、手伝うよ。｣
｢結構重いぞこれ。｣
｢…ならば私も手を貸そう。｣
レオリオ、クラピカ、私の順に手を掛け、窓を閉める。
｢くっ、ははは…。たかが窓を閉めるのに、3人も必要ないだろう。｣
｢ふふ、確かに変なの。｣
堪えきれない、といった風にクラピカが吹き出す。
…私達も可笑しくなって、3人でくすくす笑った。
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なぎテラス(プロフ) - ひなさん» お久しぶりです!!かなり期間の空いた更新となってしまいましたがそう言っていただけて有難いです…!リアルの都合もあって更新はのんびりかもしれませんが、本当に嬉しいコメントでした〜!!良いお年を!! (2021年12月31日 17時) (
レス) id: d905f406c4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - わ〜〜い！！！続きずっと待ってました(*´∀`) カルトちゃん視点新鮮で好きです...！ いつもお忙しい中更新してくださってありがとうございます`ω´ ずっと応援していますので無理せず頑張ってください...！(長文失礼しました) (2021年12月30日 23時) (レス) @page30 id: 88d9ed8815 (このIDを非表示/違反報告)
なぎテラス(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます~!!好きな作品と言って頂いて、やる気が満ち溢れております。マイペースではございますが、これからもゆっくり読んでくれたら嬉しいです! (2021年8月13日 8時) (レス) id: d905f406c4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - お気に入り100おめでとうございます...！！ 自分の好きな作品がこうしてたくさんの人に読まれてとても嬉しいです(//´ω`//) 続きを全力待機...！(( (2021年8月3日 22時) (レス) id: 88d9ed8815 (このIDを非表示/違反報告)
なぎテラス(プロフ) - コメントありがとうございます!!私もクラピカ最推しです…!暖かい応援頂いて、とても励みになりました。頑張って書きますね!! (2021年7月3日 7時) (レス) id: 92777b1f7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぎテラス | 作成日時：2021年3月14日 18時
