°６７ ページ23
｢ゴトーさん、ありがとうございました。｣
｢ええ、こちらこそ。｣
扉の前で礼をする執事さん方一同に、私達は代わる代わるお礼を言う。
キルアがとにかく早く出発したがるので、私達はもうお暇することになったのだ。
なんでも、ここに居たらキキョウさんが煩いんだとか。
それはちょっと…いや、かなり怖い。
｢いいかゴトー、おふくろに何を言われてもついてくんなよ。｣
｢承知致しました。｣
キルアがゴトーさんに釘を刺す。
皆の言葉に淡々と答えるゴトーさんは、気の所為かもしれないけれど、どこか嬉しそうにも見えた。
ゴトーさんの答えを聞くと、キルアはクラピカとレオリオの元へ。
3人は地図なんかを広げて、帰るルートを考えているようだった。
｢…ゴトーさん。
キルアがいなくなったら、さびしくなるね。｣
あちらの3人には聞こえない声でゴンが言う。
もう行こうとしていた私は、その一言に思わず足を止め、踵を返した。
｢いいえ…私達使用人は雇用主に対し、特別な感情は持ち合わせておりませんので。｣
礼をしたまま、ゴトーさんはゴンに言う。
ゴンはそれを聞くと、"うそつき!!"と舌を出した。
私も横から声をかける。
｢ゴンの言う通りだよ。
…だってゴトーさん、キルアをすっごく大事に思ってるもん。｣
するとゴトーさんは顔色を変えず、私達を見てふっと一息。
…それから、1枚のコインをピンと投げ、左右の手を突き出して聞いた。
｢さぁ、どっちです?｣
私はゴンと顔を見合わせて、にっと笑う。
｢｢左手でしょ?｣｣
ゴトーさんはニヤリとして、右手を開いた。
＿その中には、コインが1枚。
｢うそ…。｣
｢右手だったんだね。｣
｢…世の中正しいことばかりではありません。お気をつけて。｣
驚く私達にゴトーさんは言う。
その言葉に、私は小さく頷いた。きっとそれは、ゴンも同じ気持ちのはず。
｢＿キルア様を、宜しくお願いいたします。｣
やっぱりゴトーさんは嘘つき。
キルアに、私達に色々教えてくれた。
…こんなに思ってくれる人がいるんだもん、きっと私達は大丈夫。
そう思いつつ、私達は後ろの3人に駆け寄ったのだった。
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なぎテラス(プロフ) - ひなさん» お久しぶりです!!かなり期間の空いた更新となってしまいましたがそう言っていただけて有難いです…!リアルの都合もあって更新はのんびりかもしれませんが、本当に嬉しいコメントでした〜!!良いお年を!! (2021年12月31日 17時) (
レス) id: d905f406c4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - わ〜〜い！！！続きずっと待ってました(*´∀`) カルトちゃん視点新鮮で好きです...！ いつもお忙しい中更新してくださってありがとうございます`ω´ ずっと応援していますので無理せず頑張ってください...！(長文失礼しました) (2021年12月30日 23時) (レス) @page30 id: 88d9ed8815 (このIDを非表示/違反報告)
なぎテラス(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます~!!好きな作品と言って頂いて、やる気が満ち溢れております。マイペースではございますが、これからもゆっくり読んでくれたら嬉しいです! (2021年8月13日 8時) (レス) id: d905f406c4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - お気に入り100おめでとうございます...！！ 自分の好きな作品がこうしてたくさんの人に読まれてとても嬉しいです(//´ω`//) 続きを全力待機...！(( (2021年8月3日 22時) (レス) id: 88d9ed8815 (このIDを非表示/違反報告)
なぎテラス(プロフ) - コメントありがとうございます!!私もクラピカ最推しです…!暖かい応援頂いて、とても励みになりました。頑張って書きますね!! (2021年7月3日 7時) (レス) id: 92777b1f7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぎテラス | 作成日時：2021年3月14日 18時
