°６６ ページ22
ヒソカside
｢…あ。｣
くっくっく、と笑みを零す。
…ボクの右耳のピアスは、Aがボクからの手紙を開封したら壊れるように仕込んである。
＿それが今、壊れたのだ。
それは即ち、彼女がボクのメッセージを読んだという事で。
｢楽しみだ…9月1日、ねぇ。どれ程成長して来るんだろうか◇｣
自然とそんな独り言を零し、もう用済みになったピアスを右手で握り潰す。
ギチチ、と音がしたので手を開くと、砂のようになったそれは風に乗って消えた。
それを眺めながら、ボクは待ち遠しい9月1日に思いを馳せる。
｢そうそう、彼にも声をかけたんだっけ♧…もう、待ちきれないじゃないか♡｣
そう言いながら脳裏に浮かべるのは彼…クラピカの姿。
…ああ、あの2人やゴン達はどうしていたのだろうかと、携帯を手に取り、ある友人に電話をかける。
電子じみたコールが2回なってから、そいつは電話に出た。
｢…なんだい、ヒソカ。｣
｢やぁイルミ♤そっちにゴン達が行ったんだろう、どうなったんだい?｣
｢ああ、今帰った。
そうそう、Aが屋敷に入ってきてね。挨拶してやったよ。｣
｢そうかい♧何もしていないだろうね?｣
ちょっと沈黙があったあと、｢…怪我はない。｣と返してきたイルミ。
恐らくこの感じだと、Aに威嚇か何かをしたのだろう。
｢流石ゾルディック家長男、結構なご挨拶だね◇｣
ボクがそう笑いながら言うと、イルミは面倒くさそうに"煩い"と一刀両断する。
その声色はいかにも不快そうで、キルアを連れ戻す目論見が失敗した事を容易に想像させた。
｢Aはやっぱり嫌いかい?｣
｢そんな幼稚な感情じゃない。あいつはキルに邪魔だったからそうしただけだ。
…殺しはしないよ。ヒソカから言われてるしね。｣
｢そ♡覚えててくれて嬉しいよ、約束◇｣
やはり、彼にAを本気で殺す気はないと知ってほくそ笑む。
すると、ボクの読みを知ってか知らずか、イルミが息を僅かに吸った。
｢ヒソカはさ、Aを殺すつもり?ゴンと一緒で。｣
家族以外に興味がないであろうイルミのその質問は意外だったけれど、ボクは本心は言わなかった。
…だってボクは変化系だから、この位はね。
｢さぁ、どうだろうか♡｣
｢…ふーん。まぁいいや。｣
彼はそう、呆れて言った。
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なぎテラス(プロフ) - ひなさん» お久しぶりです!!かなり期間の空いた更新となってしまいましたがそう言っていただけて有難いです…!リアルの都合もあって更新はのんびりかもしれませんが、本当に嬉しいコメントでした〜!!良いお年を!! (2021年12月31日 17時) (
レス) id: d905f406c4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - わ〜〜い！！！続きずっと待ってました(*´∀`) カルトちゃん視点新鮮で好きです...！ いつもお忙しい中更新してくださってありがとうございます`ω´ ずっと応援していますので無理せず頑張ってください...！(長文失礼しました) (2021年12月30日 23時) (レス) @page30 id: 88d9ed8815 (このIDを非表示/違反報告)
なぎテラス(プロフ) - ひなさん» ありがとうございます~!!好きな作品と言って頂いて、やる気が満ち溢れております。マイペースではございますが、これからもゆっくり読んでくれたら嬉しいです! (2021年8月13日 8時) (レス) id: d905f406c4 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - お気に入り100おめでとうございます...！！ 自分の好きな作品がこうしてたくさんの人に読まれてとても嬉しいです(//´ω`//) 続きを全力待機...！(( (2021年8月3日 22時) (レス) id: 88d9ed8815 (このIDを非表示/違反報告)
なぎテラス(プロフ) - コメントありがとうございます!!私もクラピカ最推しです…!暖かい応援頂いて、とても励みになりました。頑張って書きますね!! (2021年7月3日 7時) (レス) id: 92777b1f7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぎテラス | 作成日時：2021年3月14日 18時
