36 テヒョン編 ページ37
その後、俺はヴァイオリン、フェンシング、ダンスや流鏑馬などいろいろこなして予定より少しだけ早く終わったのだ。
チョン「よくやりましたね、お坊っちゃま。約束通り公園へ行ってきても良いですよ。」
テテ「ホント！！ホントに良いの！？」
俺はワクワクして跳び跳ねる。そんな俺を見てチョンはニコニコしながら俺の頭に手をのせる。
チョン「えぇ。もちろん！友達を作るのは立派な社会科見学ですよ」
テテ「やった！僕行ってくるね！」
その後家を後にしたのだ。
もし、またAと出会ったらちゃんとまた友達になって貰えるか交渉するために。
俺はいつものBT21公園へと足を運ぶ、周りを見渡すと同じ光景のように皆が遊んでいる。違うのは俺が一人ポツーンっと日陰になったベンチに座るのみだった。
あの時は彼女の姿を探すのに必死で周りなんて見えなかったし、気にしてなかった。
でも見つからなかったんだ、その時までは。
テテ「帰っちゃったのかな…」
「何が？」
テテ「うわっ！！」
いきなり後ろから声がしたから俺はビックリして座っていたベンチから前に転ける。
ベンチから前に転けることなんてまるでアニメみたいで、彼女はそれを見て笑った。
「ぷっ…あっはははは！！可笑しい〜！なんでベンチから落ちるの？？なんかアニメみたいだった！ははは！！」
俺は間抜けな姿を見られ恥ずかしくて彼女に少しだけ怒った。
テテ「みっ、見るなよな！後、笑うなんて失礼だぞ！」
「はは！ごめんごめん！」
そう言って彼女は俺の目の前まで来て、俺が座るベンチへとドカっと座る。
その振動でベンチも少しだけ揺れた。
テテ「な、なんで座るんだよ！あっちにも椅子があるだろ！」
俺は少し離れたベンチを指を指す。
「良いじゃん！こうやって近くで話せれるんだから！」
そう言ってずいっと顔を近づける、そんな俺は彼女の顔が近いからなのか心臓がドキドキし始めた。顔が一気に赤くなるのが分かる。
俺は顔を見られないようにプイッと横に寄せる。
「あなたの名前は？なんでこの公園に来なかったの？」
彼女は俺にお構い無し話し掛けてきたのだった。
テテ「…(勘弁してくれ)」
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作者名：マリモ | 作成日時：2021年12月3日 21時
