34 テヒョン編 ページ35
悔しさ。悲しみ。怒り。
いろんな感情がテヒョンから入り交じっていた。
Aは覚えていなかった。
まぁ覚えてないのも無理もない、あの頃は俺たちは幼かった。そして、俺はあの時に彼女と出会ってすぐに引っ越してしまった為だ。
でも、俺はちゃんと覚えていた。何年経っても。
なのに、彼女は覚えてなどいなかった。
彼女と出会ったのは…。
過去
俺はあの時、BT21公園で一人で砂遊びしていた。
他の子達も楽しそうにみんなで鬼ごっこやらイカゲームやらなんやら遊んでいる、一人で遊んでいるのは、俺だけだった。一人砂場で平凡な富士山の山を作るのみ。
そんな時、ある男の子達が俺を見てこう言った。
少年A「あいつ、いっつも一人でいるよな」
少年B「友達いないんじゃない？？」
少年C「おい、声掛けるのか？」
少年B「おいおい、何も喋らない奴と俺は友達になるなんてやだよ！」
少年Bが言った発言に少年達はBに対して同感する。そして、一度も声を掛けずそのまま彼らは他の方へ遊びに行ってしまった。
どうせ俺は一人で遊ぶのには慣れている。だから、俺は一人でも大丈夫だ。
テテ「…(ボクは一人でも大丈夫…)」
「ねぇ」
そう思っていたら、後ろから誰かに声をかけられた。
でも、俺は無視をし続けたのだ。
それが気に食わなかったのか、彼女は俺に怒りを露にする。
「ねぇってば！貴方に言ってるのよ？？」
俺は仕方なく彼女の方に顔をやる。
テテ「…」
「貴方、名前は？見たことないからここに引っ越してきたの？」
彼女は俺の前へとかがむ。
テテ「僕と君は住む世界が違う。」
その言葉が難しかったのか、彼女は首をかしげて俺をみていたのだった。
テテ「僕は一人が良いんだ。ほっといてくれ。」
「私は貴方と友達になりたくて声を掛けたの。だからよろしくね！」
彼女は立ち上がり俺の目の前で手を出す。それが嬉しくてその手を掴もうとしたが、俺はあるものが脳裏をよぎる。
テテ「…！！僕には友達なんていらない！」
彼女の手を払い走った。
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作者名：マリモ | 作成日時：2021年12月3日 21時
