この指とまれ！！ (ページ31)

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「えっ…」

あれから、3週間が経っていた。

気温が暖かくなりつつあるこの国は、少しずつピンクに染まりつつあった。

いつ散るのか、そんなの一瞬だ。

私は枕に落ちたその花びらを片手で震えながら取る。

一生落ちることの無いその花びらは…

除草剤のせいで…

枯れ始めていた。

「わ、私の髪の毛が…」

私はそれを握りしめ両手で胸元に近づける。

祈るように…

「くっ……」

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3週間後
ヨナ「ジャジャーン！！Aの為に編んでみた！編み帽子！」

そこには頑張った編んだボロボロの帽子だった。

「あ、ありがとう」

私はそれを受け取ろうとしたが、テヒョンがそれを奪ってゴミ箱に捨てた。

ヨナ「Nooooooooo！！」

ヨナはすぐさまゴミ箱から自分が編んだ帽子を取り出し、大事そうに頬っぺたに近づける。

ヨナ「ちょっと！！私の編んだ帽子捨てないでよ！！」

彼女の言葉を無視する彼は私に可愛いニット帽を私の頭にはめてくれた。

「可愛い…」

テテ「Aの好きな色とデザインだ」

水色と白色が混ざったようなきれいなスカイブルーに頭のてっぺんには大きな黒色のリボンが付いていた。

「これ、高かったんじゃない？？」

私は申し訳なさそうにそう聞くが、テヒョンは首を横に振る。

テテ「気にするな…俺はそうしたくて買ったんだ」

彼はそう言い、私の頭に手を置く。

私はそっと彼が買ったニット帽で顔を少し隠す。

もう顔を隠す物は無くなってしまったから。

ヨナ「そういえば彼処の桜の木、満開したんだね！！暑いもんね！！」

彼女は病院内にある大きな一本の木を指す。

そこにはピンクに染まった一本の木が見えた。

「綺麗だね。」

テテ「あぁ…」

私とヨナは桜の木を見て…

テヒョンは私を見ていた。

このまま終わらなければ良いのに。