14 過去編 ページ15
体育の先生「はい!これからスケートの授業を始めたいと思います。えぇー韓国は寒いので……」
[あぁー…。スケートの授業中学もやるのかー…。]
あれからテテとは帰れずにいるヨナ。もう諦めているのかあのうざ絡みは少しずつ薄れていっている彼女。スケートの授業が好きな彼女はその授業を一生懸命聞いている。彼女を見ると目をキラキラ輝かせながら今にも勝手に滑り出しそうなやる気を出していた。私はと言うと…まぁ運動は苦手だ…特に毎年行われるスケートの授業が大が付くほど嫌いだ。
[毎年のようにあるスケートの授業は無くして欲しいよ…幼稚園や小学校の時もあったらな…はぁ…他の学校に転校したらスケートの授業なんてないんだろうなー…]
そう思っていたら私と同じクラスの女子がテテにスケートの話をしていた。
女子生徒「ねぇねぇ、テヒョン君。前の学校もスケートの授業があった?」
テテ「……………。うん。」
[あぁー…やっぱりあるんだ…どこ行っても私って逃げられないのね…]
私が遠い目をしていたらまた彼女は両頬を赤らめてテテに言った。
女子生徒「そーなんだー!!じゃあ、私滑るのすっごく苦手なの…。だから…「無理…。」えっ…」
テテ「だから無理…俺も滑れないから。」
彼女は前のヨナの様な呆気に取られていた。彼女の友達が聴いていて腹が立ったのかテテに文句を言った。
女子生徒の友達「ちょっと!?絶対嘘ついてるじゃん!」
テテ「ほんとの事言うと俺はお前とは滑りたくないということだ。つまり興味ないってこと。」
女子生徒の友達「なっ!」
その女の子はテテに何か言いたそうにしたが体育の先生が良いタイミングでみんなに声を掛けた。
体育の先生「はい。みんな始めるよ!」
生徒全員「はーい」
皆始めようとした時さっきの女子生徒とその友達が手をあげた。
女子生徒「せ、先生急にお腹が痛いのでお手洗いと見学してもいいですか?」
女子生徒の友達「私は彼女が心配なのでお手洗いまで着いていきます。」
体育の先生「大丈夫?行ってきていいよ。」
私は後ろを見ながら彼女達の様子を伺う。
[可哀想だな…。]
彼女は悲しそうな顔でテテの顔を見ていた。
[ヨナ見たいに強い女の子だったら良かったのかもね…。]
私もテテの顔を見る。
その顔は凛としていた。
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作者名:マリモ | 作成日時:2021年12月3日 21時