糸師凛の幼馴染は無防備過ぎる。2

53話 ページ4

恋幸の家。


「明日だね。」


凛「ん、」


「本当に行くの？」


凛「行ってほしくねぇのかよ。」


「別に、、」


少女になんと言われようとも、彼は行くことを辞めるつもりはなかった。


それでも、一言、「行かないで」と言ってくれれば、、


「いつ帰ってくる？」


凛「そういうの、何も書かれてなかったって恋幸も手紙見たんだから知ってんだろ。」


「、、、そうだね。」


凛「んだよ、、言いたいことあんなら言えよ。」


恋幸らしくない、彼はそう思っていた。


日暮恋幸という女は、なんでもかんでも思ったことを口にする、素直な少女だからだ。


こうも何か言いたいことを隠すようなことは彼にとって相当珍しいことである。


「今日帰ったら、凛くんとバイバイ？」


凛「あー、そうだろ。」


「じゃあ凛くん今日帰っちゃダメだよ。」


凛「は？」


「凛くん帰んなかったら、凛くんとバイバイしないよ、、」


凛「なに、言って、、」


「今日は絶対帰っちゃダメだよ、、？ね、凛くん、うんって言って！」


凛「なんで、、んなこと言うんだよ、」


彼は確かめたかった。少女が感じていることを、気持ちを。


「だって、、ヤダ、凛くんいないの寂しいよ、」

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