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「っ…しゃけ!」
ぽっと顔を赤くしたと思えば、嬉しそうに笑う棘くん。結局何だったのかよくわからなかったけど、彼の機嫌がよくなったからいいとしよう。
「はーい集合」
パンっと手を叩く合図にいつのまにか鍛錬していた真希とパンダくんも五条先生のもとに駆け付けた。
「そこの二人は引き続き
棘、ご指名。君に適任の呪いだ。ちゃちゃっと祓っておいで。」
「しゃけ」
「ご指名…」
『棘くんは一年で唯一の二級呪術師だから単独行動が許されてるんだよ。』
「へぇ…、すごいなぁ…。」
本当に感心している乙骨くんはそれより上の特級なんだけどネ…。周りも同じこと思っているのか、苦笑している。
「憂太もAも一緒に行っておいで。」
憂太君はわかるけど、私も?と疑問を持って五条先生をみていたら
「…この前の任務で決まったことだけど、憂太とAはとりあえず事がすむまで、2人で行動してほしい。」
大方、上での話し合いで決まったことだろう。了解、という意味を込めて大きくうなずく。
「棘のご指名だから重力サポートお願いね。
憂太はサポートというより…見学だね。…呪術は多種多様。術師の数だけ祓い方があると思ってくれていい。棘の“呪言”はそのいい例だ。しっかり勉強しておいで。呪いを解くなら、まずは呪いを知らなきゃね」
…うん、今回も乙骨くんにとっていい機会かもしれない。
その後、乙骨くんは先生に呼ばれて、私と棘くんの二人になった。先ほどの飴があるからか、棘くんはずっと機嫌がいい。
「いくら!」
『うん!頑張ろうね!』
「しゃけ!いくら…、すじこ、こんぶ、明太子、ツナマヨ。」
『…ぇ』
私の前に来たうすい一束をもって耳にかけながら綺麗に笑う棘くん。
“頑張ろうね!あと…Aを守れるぐらい強くなるから、まってて。”
まるでプロポーズのような言葉に暫く赤くなる顔が収まらなかった。
それからしばらく時間がたって、呼ばれていた乙骨くんがなにやら暗い顔をして戻ってきた。
どうしたのか、と問えば、里香ちゃんを全面的に出してしまえば、乙骨くんと五条先生が殺されてしまうらしい。…もし、その最悪な事態になったとしても、私がそうさせませんけど。
ムカつく思いをなんとか納めてほほ笑む。しかし、殺気が伝わってしまったのか、乙骨くんがひっと声をあげたのだった。
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ほしの。(プロフ) - シズ様 ありがとうございます!そう言っていただけてとてもとても嬉しいです…!ただいまテスト期間で死にそうでしたが、元気出ました!感謝です。。今後ともどうぞ、よろしくお願いします! (2022年10月20日 19時) (レス) id: 124138e0c0 (このIDを非表示/違反報告)
シズ(プロフ) - テスト頑張ってくださ〜い!主さんの作品めちゃくちゃ好きやから更新めちゃくちゃ待ち遠しいんよ! (2022年10月10日 8時) (レス) @page46 id: ce3f4b3801 (このIDを非表示/違反報告)
ほしの。(プロフ) - MEGUMI様 私もそのシーン拝見しました!めちゃめちゃかっこいいですよね!まじでわかります♡更新頑張ります! (2022年8月21日 11時) (レス) @page45 id: f3340582e1 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 有難うございます!!初めて呪術廻戦見た時にさとるんの虚式「茈」を打つ瞬間めっちゃカッコ良くって惚れちゃいました♡更新頑張ってくださ〜い!! (2022年8月20日 16時) (レス) id: 835a7597df (このIDを非表示/違反報告)
ほしの。(プロフ) - MEGUMI様 初めまして!初めから読んでくださり有難うございます!落ちはできれば全員書ければな、と思っているので五条先生も書く予定です!五条先生推し!という方が沢山いらっしゃるので五条先生多めで書くかもです!これからも作品をよろしくお願いします! (2022年8月20日 11時) (レス) id: f3340582e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしの。 | 作成日時:2022年4月17日 12時