海外出張 ページ29
そして、憂太くんは海外出張へと行った。Aさんと離れるのは寂しいから3日に一度は通話してもいいかな、?とおずおずと聞いてくれたため、私は快く了承した。
…え?これ断る奴どこにいる??
え、どこにいんの?(二回目)
最初の通話は相手が緊張しがちだったけど、何回も通話していくうちに相手も慣れたらしく、楽しい会話も面白い会話もするようになった。
「あ、そういえばAちゃん」
『?』
なんだろう…と思いながら、憂太くんの言葉をそっと待つ。
「うーん、…やっぱいうのやめとくね。」
『そこまで言ったら言ってよ〜!気になっちゃう!』
「でもせっかくならAちゃん驚かせたいし…、まぁ、少ししたらわかると思うよ。」
『ほ、ほんと…?わりとすぐ?』
「うん、わりとすぐ。」
それなら…って思うと、真希がおーい、A!と呼ぶ声が聞こえる。
『あっ、ごめん!真希に呼ばれたから行くね。今日も電話ありがとう、お疲れ様!』
「ううん!Aちゃんこそ。」
『うん!それじゃ…』
「あっ、まって!」
一度離そうとした通話機器を憂太くんの静止の声で、もう一度耳に近づける。
「Aちゃん、だいすきだよ」
『…ぇ、あ、う、うん!私もだいすきだよ!』
「ふふ、うん。じゃぁおやすみ。あったかくして寝てね。」
『お、おやすみ…』
いやこれは不可抗力!普段恥ずかしがっている憂太くんがだいすきなんていうのは、レアものだし、そこまで仲良くなれたという事実は嬉しいんだけど…、嬉しいんだけど!!
「おーい、A?」
『え、あ、真希ごめん!
どうしたの?』
「明日、新入生が入ってくんだろ?紹介するから一年の教室に来いってさ、馬鹿目隠しが。」
ったく、アイツが直接言えばいーのに…と文句をこぼす真希に思わず苦笑いをしてしまう。
『そっか、今年も新入生が入るんだね!わかった!ありがと!』
「ん。」
そもそも“呪い”が見える人自体が本当に少ない。だからこそ、新入生が入ってくるのは必ずしも当たり前ではない。マイノリティとはそういうこと。
…明日、楽しみだな。
その思いを胸に私は部屋の電気を消した。
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ほしの。(プロフ) - シズ様 ありがとうございます!そう言っていただけてとてもとても嬉しいです…!ただいまテスト期間で死にそうでしたが、元気出ました!感謝です。。今後ともどうぞ、よろしくお願いします! (2022年10月20日 19時) (レス) id: 124138e0c0 (このIDを非表示/違反報告)
シズ(プロフ) - テスト頑張ってくださ〜い!主さんの作品めちゃくちゃ好きやから更新めちゃくちゃ待ち遠しいんよ! (2022年10月10日 8時) (レス) @page46 id: ce3f4b3801 (このIDを非表示/違反報告)
ほしの。(プロフ) - MEGUMI様 私もそのシーン拝見しました!めちゃめちゃかっこいいですよね!まじでわかります♡更新頑張ります! (2022年8月21日 11時) (レス) @page45 id: f3340582e1 (このIDを非表示/違反報告)
MEGUMI(プロフ) - 有難うございます!!初めて呪術廻戦見た時にさとるんの虚式「茈」を打つ瞬間めっちゃカッコ良くって惚れちゃいました♡更新頑張ってくださ〜い!! (2022年8月20日 16時) (レス) id: 835a7597df (このIDを非表示/違反報告)
ほしの。(プロフ) - MEGUMI様 初めまして!初めから読んでくださり有難うございます!落ちはできれば全員書ければな、と思っているので五条先生も書く予定です!五条先生推し!という方が沢山いらっしゃるので五条先生多めで書くかもです!これからも作品をよろしくお願いします! (2022年8月20日 11時) (レス) id: f3340582e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしの。 | 作成日時:2022年4月17日 12時