私たちの呪術廻戦【五条悟】

余韻 ページ47

(今日はどこに行くんですか？)



Aは最近持ち歩き始めたまだ綺麗な小さなメモ帳にペンを走らせた。メモ帳を差し出した先には五条の姿。


「今日はどこでしょう。」


五条はAに向けて悪戯な笑みを見せた。


Aが高専に来てからというものの、必要な買い物や外出には五条が付き添っている。それは虎杖達を誘いみんなで遊ぶ名目であったことが多く，今回のように2人きりで行く先を隠されることは初めてであった。



今日はどこかな。

前は竹下通りだった。その前は虎杖くんに教えてもらった映画だっけ。変な映画だったな。




「A、何考えてるの。」




五条は口角を上げ電車の窓の外を見つめるAを車椅子の後ろから覗き込んだ。



Aの呪力のコントロールを五条のもとでしばらく訓練したが、結局呪力の放出を増幅させることはできてもゼロにすることはできなかった。折れた足は治りつつあるが、そのギプスはまだ外せずにいた。

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