移転2 ページ16
「いやー、助かるよ伊地知ありがとう〜。」
「いえ…ひぃ…お気になさらず…。」
このスーツ姿の男性は伊地知さんというらしい。
伊地知さんにどこからか荷物を運んできてもらっていたようで、五条さんの部屋に生活のための荷物を運んびおわった時には、伊地知さんはすごい汗をかいていて息も絶え絶えだった。
私も少し段ボールの運搬を手伝わせてもらったが、私も五条さんも、伊地知さんに比べれば涼しげだった。
「じゃあもういいよ伊地知、帰って良いよ〜」
「っえぇえっ!は、はぁ、分かりました…。」
ふらふらと辛そうにしている伊地知さんに、五条さんはあっけなく礼を言い帰るように促すと、伊地知さんは不服そうに帰っていった。
きた時もそうだったが、帰りも忘れず私に会釈をしてくれた。
丁寧そうな人だ。同時に不憫な人だ。
「いやぁ、今日中に片付けられるかなこれ。
伊地知にやってもらっても良かったんだけどさぁ。」
まだ段ボールとベッドや机などの元々の付属品しかない五条さんの部屋に私は招待されていた。
黒い服姿しか見ていないが、意外と服とか多い人なのかもしれない。
それに比べて私は、硝子さんに用意してもらったこの白いワンピースと小説一つ。
あの日持っていたどこかに預けられてるはずの財布とかカバンを返してもらって、これからここで生活するための準備を整えていかないといけない。
「Aちゃんも色々これから必要になると思うから、僕が東京観光も兼ねてお買い物に連れてってあげる。」
そんなことを、どうやって五条さんに伝えようかな〜、なんて考えていると五条さんは察してくれたのか私を外出に誘ってくれた。
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ゆうき(プロフ) - 時さん» すごく嬉しいです。ありがとうございます。時さんも更新頑張ってください。いつでもコメント欄いらっしゃってくださいね。 (2021年8月6日 11時) (レス) id: 67d009fa41 (このIDを非表示/違反報告)
時(プロフ) - コメント失礼します!最初で一気に惹かれました!続きを楽しみにしています!無理せず更新頑張ってくださいね! (2021年8月6日 11時) (レス) id: 65803b71a1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - ラリマさん» コメントありがとうございます。凄く嬉しいです。優しいお言葉感謝します。ラリマさんも体調にはくれぐれもお気をつけくださいね。作品の方にもお邪魔させていただきます(p_-) (2021年8月6日 0時) (レス) id: 67d009fa41 (このIDを非表示/違反報告)
ラリマ(プロフ) - コメント失礼します! 続きがすごく楽しみです!これからも体調に気をつけて更新頑張ってください!!! (2021年8月6日 0時) (レス) id: 3c461fe813 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうき | 作成日時:2021年8月3日 22時