移転 ページ15
「じゃっじゃーん!!
ここが一年生のフロアだよーっ!」
「フロアって…
先生が勝手に一年生で固めただけじゃないすか…。」
次の日五条さんの案内で、学生寮の方に移動することとなった。
分からないことを説明するために伏黒さんが出てきてくれた。
明るく振る舞う五条さんに、呆れた顔の伏黒さん。
寮って初めてだから、ちょっと緊張する。
「っさー、恵!!説明の方よろしくっ!」
「説明って…。」
五条さんはウキウキとした様子で、伏黒さんの肩に手を置いた。あからさまに嫌そうな顔をした伏黒さんだったけど、あくまで先生の五条さんをきっぱり拒絶する事はできないようで、肩をすくめるだけだった。
「優しくしてあげてよー、恵。」
五条さんの一言で、ハッとした伏黒さんは私を見るなり少し小恥ずかしそうにして、とりあえず部屋に入ってください、と私が入室するように促した。
口を尖らせ、あえて目線を外して恥ずかしそうにするのが、同級生の男子っぽくて少し可愛く思った。
「とりあえずここがAさんの部屋です。
キッチンはあるけど、トイレ、風呂は共同なんで。
掃除は分担当番制。飯はそれぞれで食ってます。」
気を遣ってくれてるのか、伏黒さんは決して私の部屋に入ろうとせず、指さしで色々説明してくれた。
敬語で話す伏黒さんに少し距離を感じるが、礼儀正しくきちんとした性格の人なのだろうという印象。
仲良くなれるのか不安だ。
「っていうか。
先生がなんでずっとそんな食い気味できいてんすか。
先生が説明してくれたっていいんすよ。」
「えー?何言ってんの。恵の方が絶対詳しいじゃん。
それに僕もここの新入りだしー。」
「は?」
えへへ、と五条さんは無邪気に笑った
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ゆうき(プロフ) - 時さん» すごく嬉しいです。ありがとうございます。時さんも更新頑張ってください。いつでもコメント欄いらっしゃってくださいね。 (2021年8月6日 11時) (レス) id: 67d009fa41 (このIDを非表示/違反報告)
時(プロフ) - コメント失礼します!最初で一気に惹かれました!続きを楽しみにしています!無理せず更新頑張ってくださいね! (2021年8月6日 11時) (レス) id: 65803b71a1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - ラリマさん» コメントありがとうございます。凄く嬉しいです。優しいお言葉感謝します。ラリマさんも体調にはくれぐれもお気をつけくださいね。作品の方にもお邪魔させていただきます(p_-) (2021年8月6日 0時) (レス) id: 67d009fa41 (このIDを非表示/違反報告)
ラリマ(プロフ) - コメント失礼します! 続きがすごく楽しみです!これからも体調に気をつけて更新頑張ってください!!! (2021年8月6日 0時) (レス) id: 3c461fe813 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうき | 作成日時:2021年8月3日 22時