解脱 ページ19
キーーーーーーーーン
耳鳴りがひどく、叩きつけられた全身が鉛のように重い。
微かに目は開くが、五感を痛みが支配する。
なに…。なにが起こって…。
顔を生暖かいものが伝い、手でそれを触れるとぬるりと嫌な感触がした。
「早く治しなさい。」
霞む視界がこちらへ近づく夏油を捉える。
え、なに…。
「朝にやっただろ。骨折した足を治したじゃないか。」
そういうことか。
はっきりしない頭で今朝の感覚を思い出す。
呪力と呪力を掛け合わせる。
今にも途切れそうな意識の中、ぱっくり割れた頭部の皮膚を繋いでいく。
「やるね。」
傷はみるみるうちに修復され、痛みが消えるとAはすっきりした顔で夏油に向き直る。
血で汚れた顔を服の袖で拭い、立ち上がった。
「君に手をあげるのは忍びないが、訓練だと思ってくれ。」
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ゆうき(プロフ) - びびでばびでぶー (3月8日 22時) (レス) id: de69babae1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - ここまでスクロールしてくれたあなたはこの小説のファンということでよろしいでしょうか (3月7日 21時) (レス) id: de69babae1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - はちゃめちゃにイチャイチャしてるの書きたい、ストーリー展開させていくのきちゅい (3月7日 21時) (レス) @page37 id: de69babae1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - コメントほちぃ… (3月3日 23時) (レス) id: de69babae1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうき | 作成日時:2023年12月15日 18時