佐 藤 さ ん は 五 条 さ ん【呪術廻戦】

佐藤さんは五条さん【１７】 ページ33

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ヒビが入った腕以外は時間が経てば治るから大丈夫ですよ、と先生に言われてから数日。
悟さんが家から持ってきた私服を身に纏い、退院出来る日がやってきた。

ある意味めでたい日だというのに、悟さんは今日も今日とて任務の為来れなかったようなので、代わりに伊地知くん参上。


『お世話になりました』と看護師さんと先生に頭を下げてから、自分が車検に出していた車と同じ車種の物に乗り込めば、「おつかれ」とミラー越しに伊地知くんが笑う。



「ここ数日間は大変だったな」

『本当にね。まさか補助監督に就任してからフルボッコだドンになるとは思わなかった』

「……ゲームの小ネタ挟むのやめてくれ」



困ったような伊地知くんに、ごめん、と謝ってから病院の自販機で買った缶コーヒーを開けて半分以上飲みほした。



『フルボッコの人、どうして五条さんを？』

「フルボッコの人……。単純に五条さんとやり合ってみたかっただけみたいだ。少し情報を集めたら、フリーで働いてる術師とも戦ってることが判明して、全員に勝ってる」

『……力較べでそれなりに勝てたから、五条悟にも勝てんじゃね？って思った的な？』

「恐らく」



フルボッコの人、
意外と馬鹿だったか。




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