佐 藤 さ ん は 五 条 さ ん【呪術廻戦】

佐藤さんは五条さん【１６】 ページ32

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“「僕と同じで、Aの身に何が起こるか分からない。もし何かあれば、その時は悠仁に頼もうと思ってる」”



僕じゃあ遅れるからさ、と。
至って真面目な声音で紡がれた五条悟の言葉に、虎杖はどこか既視感を覚えて、それの正体がわかった瞬間目を見開いた。

どれくらい前か覚えちゃいないが、あれは確か、五条とAがまだ恋人同士の時。先生のことよろしくとAに五条の事を頼んで、



“『もし何かあれば、よろしくね。』”



と言って少しだけ希望を含んだ瞳に見つめられた事を思い出す。



“「……俺先生みたいに強くないけど、任せて良いの？」”

“「勿論一番は僕自身が傍に居ることだけど、無理だった場合の保険だよ。七海に頼もうかとも思ったけど、アイツ断るじゃん」”

“「あー、まぁナナミンはなぁ」”

“「でしょー？だから悠仁に。」”



ってことはナナミンが受け入れるような性格だったらナナミンに頼んでたんだ、と思いつつ、「別にいいけどさ」と返した。



“「その、佐藤さん襲ったやつって、どうなった？」”

“「＿＿＿やだなぁ悠仁」”



＿＿それ言わないと分かんない？

電話越しに低く響いた五条の声に虎杖は身をふるわせてから、いやいいや、と声を振り絞る。五条はその返答にくくっと笑ってから、じゃあねと一方的に電話を終了させた。



「………こえぇぇぇ」



先生を本気にさせる佐藤さん。
恐るべし。




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