佐 藤 さ ん は 五 条 さ ん【呪術廻戦】

佐藤さんは五条さん【１２】 ページ28

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「無事でよかった。怪我は多いけど治療をすればちゃんと治るって。まあ治らなくても硝子に無理やり治らせるつもりだから良いんだけどね」

『…』

「そういえばAを傷つけた彼奴だけど、それ相応の処罰を受けてもらうことになった。ってどうでもいいよね。僕もどうでもいいよ。Aを傷つけた奴はただのゴミ屑だ。いやそれ以下かな」



凄い、よく喋る。
そしてアンタは私のモンペか。


悟さんは、私自身じゃ上手く動かせない左手を取って自分の頬に当てたかと思えば、薬指に口付けを落とす。

その時に、薬指に指輪がないことに気付いて静かに驚くと「指輪は僕が預かってるよ」と考えを見透かしたように悟さんが言った。

それからまた私の手に口付けを落として、包帯がしてある腕にも、私の頬にも、唇にも、彼は終始優しく触れてくれる。



「……ごめん。こんな事になって。普通は謝るのが先なのに」



立ち上がって私の額に自身の額をくっつける悟さん。



「今度からは絶対一緒に帰る。僕が居なくても伊地知とか悠仁とか恵とかと一緒に帰って、一人になる事がないようにして。……約束」



ね？と至近距離で切なそうに狭められた目をぼやけた視界に映しながら、私は小さく頷いた。




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