◇交流戦◇ ページ43
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数日に渡る交流戦を全て終了して、遂に京都へ帰る日がやって来た。
本来ならば東京校の人は見送り不要なのに、何故か五条さんだけ駅まで着いてきている。
そんな五条さんに先輩がなにやら話しかけているのを、家族と自分用の土産を物色しつつ眺めていた。
無難な東京土産をカゴに入れて会計を終えて先輩達の元へ戻ると、先輩と話していた五条さんがこちらに歩いてくる。
「西園。暇な時連絡するから秒で返せよ」
『……それ拒否権』
「無い」
『ですよね』
知ってた。
『あ、でも、授業中とか任務中は無理です。出なくても怒らないでください』
「そこまで短気じゃねーよ。あと連絡すんの夜だから安心しろ」
『安心しろとは……?』
五条さんの訳分からない言葉に首を傾げると、新幹線の時刻が近づいてきたのか「西園ー!帰るぞ!」と先輩が大きな声で私を呼んだ。
私はそれに『はーい!』と返事をしてから、五条さんを見上げる。五条さんは「早く行けば?」という顔をしていたので私は一度頭を下げてから彼に背を向けた。
「……西園」
『?はい』
「生きろよ」
『…………五条さんも、』
お元気で。
___この時の私は、夢を叶えた数年後に五条さんから東京校へ引き抜かれるなんて、予想だにしていなかった。
FIN.
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すおりん - はい、もう……好きです 更新頑張ってください!応援してます (2020年4月3日 9時) (レス) id: 84d164d6bd (このIDを非表示/違反報告)
その(プロフ) - 新作待ってました!nakiさんが書く先生かっこよすぎて推せます!大好きです! (2020年3月28日 14時) (レス) id: 200233cfbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:-naki- | 作成日時:2020年3月28日 8時