悪魔【14】 ページ15
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五条さんのせいであの後の仕事に身が入らなかった。
家に帰ってからも靴脱ぐの忘れて廊下歩いたり、シャンプーとトリートメントを順番逆に付けたり、お湯を沸かそうと思ってたらお茶作ってたり、とにかく散々だった。
五条さん本人はいつも通りで何も気にしてないんだろうなと考えてから、ぐだぐだな自分を振り返ると、とりあえず腹が立つ。
告白されて腹が立ったことなんて初めてだよ。まあ告白自体も初めてなんですけどね。
『……おはようございます』
「おはよう」
死んだ目で出社してきた私を硝子さんは一瞥してから、そっと目をそらす。そして何を思ったのか、何も言わずに手鏡を渡してきた。
『プレゼントですかーありがとうございますー』
「違う。隈が隠しきれてないぞ」
『それは硝子さんもでしょう』
「私はいいよ」
硝子さんから受け取った手鏡に映る、私。ここ数ヶ月は健康的な生活をしていて顔色も良かったせいか、たった一晩のうちに出来た隈が目立っている。
遠目から見て気付かれるほどでは無いけれど、確かにこれはひどい。
「……隈の原因は、悟か?」
『……言わずとも』
その人しかいないでしょう。
昔から、私を掻き回すのは。
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すおりん - はい、もう……好きです 更新頑張ってください!応援してます (2020年4月3日 9時) (レス) id: 84d164d6bd (このIDを非表示/違反報告)
その(プロフ) - 新作待ってました!nakiさんが書く先生かっこよすぎて推せます!大好きです! (2020年3月28日 14時) (レス) id: 200233cfbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:-naki- | 作成日時:2020年3月28日 8時