「…恋の始め方」 (ページ42)

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☆ ページ42

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椿「おはよう」
　「はよ…」
椿「テンションどうなってんの」
　「いや、寒すぎて…」

会社の喫煙所は夏場は汗かくほど暑いのに冬場になると換気扇の影響か骨の髄まで冷える

椿「Aクリスマスはどないすごすん？」
　「いきなりのエセ関西弁…」
椿「ほいで、どない？」
　「樹が一緒にって」
椿「あんた達まだそんなよくわかんない関係なの〜？」
　「よくわかんないって言うか、ちゃんと友達。一線超えてないし」
椿「樹なのに？！」
　「樹なのに」
椿「樹も本気ってことかねぇ〜」

2人の紫煙が交わり換気扇へ消えていく

樹から醸し出されるチャラ男の匂いには最初から気づいていた

けれど一向に手を出される気配はない
手を出してほしいわけではないけれど…

私ばかり甘えてしまっていて樹には見返りがないんじゃないかなんて思ってしまうほど樹は私に優しい

椿「Aもハッキリしないとね」

じゅっとタバコを消し喫煙所から出て行った

デスクへ帰るとこちらにも子犬

慎「A〜」
　「はい、次はなんですか。」
慎「この書類今週中にはやっとけって部長が…」

なかなか枚数のある財務報告書
各営業部ごとまとめてと付箋で書かれている

　「今週ってあと３日しかないじゃん」