「…恋の始め方」 (ページ25)

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☆ ページ25

翌日、仕事終わり指定されたお店は駅前の定食屋さんだった

樹:先に店入って待ってるね

携帯を見て急ぐ

ガラッ

店を開けて席を見渡すとこっちこっち〜と手を振る田中さん

　「遅れてすみませんでした」
樹「いいよ。俺もさっき来たところだから」

ここ何頼んでもうまいからおすすめだよ！なんてまたワンコみたいな笑顔を向けられる

スーツを着て整えられた田中さんはどこから見てもカッコいい

樹「Aちゃん聞いてる？」
　「あっ、はい。私はカツカレーにします」
樹「おぉ〜いい線行くねぇ！じゃあ俺は餃子定食にしよーっと」

私のもまとめて注文してくれる田中さん
お願いしますと爽やかな笑顔を店員さんへ向ける

注文が終わるとこちらに顔がむく

樹「んで、素直にご飯きてくれるってことは椿からなんか聞いた？笑」
　「はい、もう何たる失礼を…申し訳ないです」
樹「ハハ！謝らせたいわけじゃないんだよ！笑タイプだけどワンコみたいで嫌！はちょっと傷ついたけどね。おれワンコ止まりかーって思ったし笑」
　「一から十まで申し訳ないです…」
樹「俺のことタイプではあるんだ？」

照れているのか口元を手で隠し目尻に皺を寄せる

　「…顔はです」
樹「よかったぁ。気に入ってもらえる部分が一つでもあって！」
　「めっちゃポジティブですね笑やっぱワンコみたい」
樹「えーーワンコも可愛いじゃん！もしかして猫派？」
　「猫派です。我が家に猫様がいらっしゃいますので」
樹「え！ほんとに？！会いに行きたい！」
　「じゃあまた今度予定が合えば」
樹「次の約束もしてくれるんだ？」

やらかした
タマ美さんのことになるとつい親バカが

　「あ、いや、その確実にじゃなくてですね…」
樹「約束ね笑」

この人の笑顔浄化作用ついてますか？

お待たせしました〜と料理が運ばれてきた