6話 ページ6
「おーい、皆ぁー!」
来たぞー、とディーノが入った先はなんとも騒がしい場所だった。
大きいテーブルにいろんな種類のつまみや酒、少し行ったところにはバーカウンターがあり、そこにも人が募っていた。
割合は男性がほとんどを占めていて、女性は十数人ほどだろう。
そんなまったりとした空間にディーノの声が響き、その場にいた人達皆がディーノに、いや、ディーノの後ろにいる夏目に注目していた。
「この間拾ってきたヤツいただろ?」
ソイツの紹介だ、とディーノさんが言うと、ほかの人は何かを察したように日本語で話し始めた。
ディーノさんの「ほら、貴志」という急かしに緊張しながらも俺は精一杯の声を出した。
「な、夏目貴志です。その、よろしくお願いしますっ!!」
暫くの沈黙の後、その場はどっと吹き出した。
夏目はディーノにその大衆の中に押し込まれ、あたふたとしていると、色々な人が話しかけてきた。
「やー!!!もうかーわーいーいーん!!!」
「えっ?」
「もぅ、ここってば女子居ないからさ、ずーっと癒しを求めてたのよ!」
「あの、」
「そうそう、どこを見てもむさ苦しいオッサンばかりで…」
「えっと、」
「イケメンって言ったらボスかカナルくらいだけどさぁ」
「……」
「ボスはねぇ…カナル君はカッコイイけど」
「あの…そろそ」
「でもキミみたいな子が来てくれてよかったわ!目の癒しになるし!!」
ねぇー!と止まらぬ会話に挟まれてしまった。
外国の女性はみんなこんな感じなのだろうか……
そっと女性の和から抜け出し(逃げ出し)、ため息をつきながら歩いていると、また話しかけられてしまった。
「よう、貴志。これからよろしくな!」
「あ、はい!」
「いやぁ、それにしても綺麗な顔してんなぁ」
「えっ?」
「オレってバイだし、お前綺麗な顔してるし、食っちゃうかもなぁ」
「??」
「なーんてな、冗談じゃないけど食ったらボスに殺されそうだしやめとくよ」
「はぁ…」
「ココは女に飢えてる奴ばっかだから食われないように気をつけろよ?」
「わかりました?」
男は「じゃーな!」と言って普通に去って行けばよかったもの、夏目のお尻をポンと叩いて去っていった。
…その男が後にどうなったかは知らない。
「外国の人ってみんなスキンシップが激しいんだな…」
部屋の隅で密かにため息をついた。
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レイン(プロフ) - お久しぶりですね!更新再開したんですね!次も楽しみにしてます! (2016年11月12日 10時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
.nema - 更新再開楽しみにしてます!!!頑張ってください! (2016年10月6日 20時) (レス) id: e0296d3664 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - おぉ?!絵が入っていて分かりやすいし、上手で綺麗ですね!夏目の目が六になってるのも見てみたいですね!これからの夏目とリボーンのいろんなキャラとの絡み楽しみです!更新毎日楽しみ待ってます! (2016年7月15日 23時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
氷ノ江(プロフ) - マコトさん» はい、骸の意図したことではないので、そういう事になりますね。また何かわからないことがありましたらご連絡ください!答えられる限り答えますので!あ、イラスト褒めてもらえて嬉しいです、ありがとうございます。 (2016年7月15日 22時) (レス) id: 19db80fd17 (このIDを非表示/違反報告)
マコト - おお!なるほど!ありがとうございます!理解できました!骸が乗っ取ったために夏目が骸の幼少期の頃の記憶が見えてしまったということですね!ってことは記憶の件は骸の意図したことではないという事ですかね?((イラスト、漫画風でとてもカッコよかったです!! (2016年7月15日 19時) (レス) id: f1a7d746af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷ノ江 | 作成日時:2015年12月20日 1時