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5話 ページ5

「よ、貴志。気分はどうだ?」
「お陰様で、だいぶ良くなりました。ありがとうございます」
「ん、なら良かったぜ。そろそろお前も体調が良くなってきたし、ファミリーの皆に紹介しようと思うんだが…大丈夫か?」
「はい、大丈夫です」

ディーノと会ってから早1週間。
ディーノは足しげく夏目の様子を見に来ていた。
朝はジャムトーストとコーヒーを、昼はパスタにサラダ、スープを、夜は豚のミルク煮など、日によって違う料理を部下のロマーリオさんと共に部屋に運んでくれた。

お陰で傷も大分癒えたが、跡が残りそうな物がいくつかある。
そんな傷をみて、ディーノは夏目を悼んだ。

夜にはディーノがこっそりと様子を伺いに行った。

そんな短い時間だが、細かなコミュニケーションを夏目は少し嬉しく思っていた。

「あの、それでいつ行けばいいですか?」
「ああ、今だ」
「…はい?」
「今だ」
「は?」

突飛すぎる発言に夏目は目を丸くした。

「ハハッ、なんだその顔。そんなに驚いたか?」
「お、驚くに決まってるじゃないですか!!」
「アハハ、まあ無理にとは言わん。まだ体調が悪ければ先送りにもできるがな。日本では、「ぜんざいは急げ」って言うだろ?」
「「善は急げ」、ですよ……」
「そうそう。で、来てくれるか?」

ディーノの期待しきったキラキラの目に当てられそうになる。
いや、もう当てられた。

「わかりました、着替えるので少し待っててください」
「じゃあ、外で待ってるな。できたら読んでくれよ」
「え?別に中にいても大丈夫ですけど…」
「いや、貴志の裸は神聖なきがするから、汚さないためにも外で待ってるな!」
「は?何言って…」

夏目の言い終わる前にディーノはバタンと音を立て部屋を出た。

神聖なんて、どういう意味だろうか…

首をかしげて考えるが、よくわからない。


まあ、気にするほどのことでもないだろう、と夏目は着替えた。







「ディーノさん、終わりましたよ」
「うん、よし。じゃあ行くか」
「はい」

広いから迷子になるなよ〜っとディーノは夏目に冷やかしを入れたが「迷子になるのはディーノさんの方じゃないのか…?」と夏目が心の中で思ってたとは誰も、神でも知らない。

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レイン(プロフ) - お久しぶりですね!更新再開したんですね!次も楽しみにしてます! (2016年11月12日 10時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
.nema - 更新再開楽しみにしてます!!!頑張ってください! (2016年10月6日 20時) (レス) id: e0296d3664 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - おぉ?!絵が入っていて分かりやすいし、上手で綺麗ですね!夏目の目が六になってるのも見てみたいですね!これからの夏目とリボーンのいろんなキャラとの絡み楽しみです!更新毎日楽しみ待ってます! (2016年7月15日 23時) (レス) id: 3196a4c901 (このIDを非表示/違反報告)
氷ノ江(プロフ) - マコトさん» はい、骸の意図したことではないので、そういう事になりますね。また何かわからないことがありましたらご連絡ください!答えられる限り答えますので!あ、イラスト褒めてもらえて嬉しいです、ありがとうございます。 (2016年7月15日 22時) (レス) id: 19db80fd17 (このIDを非表示/違反報告)
マコト - おお!なるほど!ありがとうございます!理解できました!骸が乗っ取ったために夏目が骸の幼少期の頃の記憶が見えてしまったということですね!ってことは記憶の件は骸の意図したことではないという事ですかね?((イラスト、漫画風でとてもカッコよかったです!! (2016年7月15日 19時) (レス) id: f1a7d746af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:氷ノ江 | 作成日時:2015年12月20日 1時

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